ここ最近、披露宴お開き後に
親御様をはじめ特に年配のゲストの方に
こんな声を掛けていただけるんです。
『おめでたい場にぴったりな
すごく通りが良くて、明るい
聞き取りやすい声ですね。』
とてもありがたく嬉しいお言葉。
でも・・・
私としては自然にしていることなので、
不思議な感覚でもあるんです。
思えば「よく通る声」は子供の頃から
なんです、私。
学校でも、声が通るゆえに先生にも
「うるさい!」と
しょっちゅう怒られていました。
そんなこともあり、
「よく通る声」で損ばかりしている
気がして、自分の声が
好きじゃなかったんです。
自分にとってはマイナスなことだと
思い込んでいた声。
それが私が導かれた仕事によって、
肯定ができるようになりました。
それが「よく通る声」を思う存分発揮でき、
お役に立てる真骨頂
それがバスガイドという仕事。
なんだかんだと楽しくて約10年間続けたんですよ。
そんなバスガイドを辞めた後、
「何をしよう・・・?」と考えた時、
「人前で話す仕事を極めたい」
って思ったんです。
そこでなぜか私が導かれたのが、
葬儀司会者でした(笑)
先輩の葬儀司会者さんについて、
必死に仕事を覚える日々。
葬儀司会者に求められる役目は・・・
・滞りなく葬儀を進行すること
・亡くなられた方とそのご家族の
エピソードを聞いて、
それを元にナレーション作成し、
読み上げる
これが主に求められることでした。
でも、ワタクシ・・・
残念ながら決定的に葬儀司会者として
致命的なことがあったんです。
それが、
声が明るくてよく通る
ということ。
よく先輩からも、
「塩沼さん・・・
あなたの声から”陽の気”が出ちゃってるから、
くれぐれも厳かに進行してもらえない?」
なんて言われていたんです。
葬儀司会者としては、
声が明るくてよく通る
は、全然強みにならず・・・。
そんな私が唯一自分の強みを
発揮できる場面がありました。
それは・・・出棺の時のアナウンス。
私がお世話になっていた葬儀場では、
棺を入れた霊柩車が出発する際、
司会者の『ご出棺です!』
のアナウンスの後、
運転手さんがクラクションを鳴らす、
そんな流れになっていたんです。
※結婚式というおめでたいことを中心に
綴っている当ブログ。
ちょっとドキドキしながら、
霊柩車の写真を載せてみました・・・
しめやかに、厳かに言葉を発することが
義務付けられている葬儀の中で、
私のよく通る声が発揮できた瞬間でした。
そこで、よくご一緒することの多かった
運転手さんから、こんなことを
言ってもらったんです。
『あなた、そのよく通る声を生かせる
ところに行った方がいいよ~。
結婚式の司会とか絶対に向いてる!
「ご出棺です!」より
「おめでとうございます!」
の方がその声を生かせるよ』
その後紆余曲折ありましたが、
今現在、あの時の霊柩車の運転手さんが
勧めてくれたウェディング司会者
として仕事ができています。
葬儀司会者としては、
声が通ることは武器にならず
悩んでいましたが、
ウェディング司会者としては、
それが最高の武器になっている
という奇跡。
もちろん遠回り・回り道をせずに
生きられる人生がいいんでしょうが、
私にとっては、葬儀司会の仕事を
したことで、自分の最大の強みに
気付けたのかもしれませんね。
そして、最近あらためて
「よく通る声」について、
ちょくちょくお褒めの言葉を
掛けてもらえるのは、
なんとも幸せなことです。
今は自信を持って言い切れます。
「よく通る声」は、私の宝物です!
あなたの宝物は何ですか?
本日も結びまでお読みいただいて
ありがとうございます。