現場を知らない国交省などのお役人が法律を決めているため
当ブログでは不動産の法律も現状に即しておらず矛盾点が多い
という事を書いていますが、今回は住宅ローン契約(金銭消費
貸借契約)と新住所の住民票について書いてみます。
住宅ローンの本審査に通ったら、金融機関と金銭消費貸借契約
を結びますが、金銭消費貸借契約時に金融機関から新住所の
住民票を求められる事があります。
一方、住民基本台帳法では引越し日から14日以内に住所変更
手続きをしなければならないという定めがあり、虚偽の転入届・
転居届を提出した場合、5万円以下の過料となっています。
行政は引越し前に新住所で転入届を提出することは原則認めて
いないため、市役所の窓口で住宅ローンを組むために・・
と正直に言っても新住所の住民票を発行してくれません。
しかし、金銭諸費貸借契約や住宅ローン控除を受けるためには
新住所の住民票を取得しなければならず、住民基本台帳法を
守ると多くの金融機関では住宅ローンが組めないという弊害が
あります。
不動産実務では、住宅ローンを組む買主に対して「これから
引っ越しをする」もしくは「既に引っ越し済」と伝えて新住所の
住民票を取得するように案内しています。
実務では登記を担当する司法書士もこのように案内していて、
司法書士や行政書士も現在の法制度はおかしいと言っています。
市役所の職員も、こういった事情は分かっているので、
売買契約書を見せれば入居前の住民票の異動を認めている
所もあるようですし、住宅ローンを組むための新住所の住民票
取得は黙認されているのが現状です。
金銭消費貸借契約のために嘘を付いてまで新住所の住民票を
取しなく無いという方は、金融機関に相談すれば、現住所の
住民表提出でOKになる可能性はあると思います。
ただし、住宅ローン控除を受けるためには所有権移転登記の
時に新住所で登記されている事が必要です。
(税務署は登記された住所と現住所が同じかどうかで住宅なのか
別荘なのかを判断しているため)
住宅ローンを組まない場合でも、居住用不動産を購入した場合、
新住所の住民票を取得された方が良いと思います。
例えば現住所の住民票で所有権移転登記を行った後、購入した
不動産を売売却する事になった場合、登記名義人表示変更登記
(住所変更登記)を申請しなければならず二度手間です。
住所変更登記を司法書士に依頼した場合、約1.5万円の費用が
発生します。(都会の場合は2万円以上)
不動産の実務では、こういった「あちらを立てればこちらが
立たず」という事は多々あります。そして多くの問題が出て
来てから法改正・・を繰り返しています。
過去記事にも書きましたが、不動産屋の立場から言えば、
改悪の法改正で余計な仕事を増やされて迷惑でしかない。
100歩譲ってトラブル件数が減っていればまだ分かりますが、
不動産売買契約や賃貸契約前に行う重要事項説明も年々
説明事項が追加されてもトラブル件数は減っていません。
他の法律でも国民が知らない内に可決される法案の数々・・。
矛盾点や疑問点はたくさんあります。
不動産の法律以外だと、インボイス制度やマイナンバー
なんかも矛盾だらけです。担当税理士さんに話をしたら確かに
現行の法制度は可笑しいと言っていました。
現場を知らないお役人が法案を決めるのではく、実務経験者の
意見を聞いて法律を決めるように変わって欲しいです。