- 花まんま/朱川 湊人
- ¥1,650
- Amazon.co.jp
勝手に採点 ☆☆☆
大阪の下町を舞台にしたノスタルジックライト
ホラー中編集。
主人公が異なるものの、時代設定は70年頃で貧しくも
たくましく生きる庶民の子供たちが出会うせつなく
もの悲しげなオバケや不思議な出来事。
特に印象深かったのは、長屋に現れる子供幽霊。
在日朝鮮人の家庭で生まれ育って、幼くして死んでし
まった子供が、主人公である友達の家に遊びに来る。
生きているころは、貸してもらえなかったおもちゃで
楽しげに遊ぶ姿は哀れ。
それでも、屋根の上を跳ね回りながら飛んでいく姿は
ユーモラスで心を和ませる。
また、耳元でささやくだけで人を死に至らしめる「送りん婆」。
怖いながらも、その独特な精神、生き方は興味をそそられる。
弟子としてアシスタントを努めた少女はなぜ後を継がなかったのか。
彼女ならずもそんな不思議で強力な力は身を滅ぼす諸刃の刃になる
からだろう。
これらの独特の作風、アイデアに触れることができ、他の作品を
手に取ることが楽しみな作家に出会えた気分。








