- うたう警官/佐々木 譲
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勝手に採点 ☆☆☆
北海道警の婦人警察官が何者かに殺害された。
犯行現場は道警が秘密アジトとして使っていた
マンションの一室。
すぐに交際相手の津久井巡査部長が指名手配され、
なんと射殺命令まで許可される。
そんな不自然な道警上層部の動きに疑問を持った
警部補・佐伯は密かに仲間を集め真犯人の捜査を始める。
題名は秀逸。
酔った警察官が演歌を歌うわけではない。
要は内部告発する警官という意味。
道警上層部が、警察の裏金の実態を内部告発する警察官を
殺人犯と断定し、議会で発言できないよう追い詰めていく。
ただし、どうしても納得できない無理な設定が三つ。
1.内部告発者を犯人に仕立て闇に葬り去ろうとすること
→その程度の状況証拠では公判を維持するのが無理
2.真犯人がキャリア警察官僚であること
→軽犯罪ならまだしも殺人を犯すキャリアがいるか!?
3.あまりに早く現場に侵入した窃盗犯が突き止められること
→いくらベテラン捜査官がいても半日は無理。
これら点はスピード感や臨場感を考慮しても、とても腹に落ちる
ものではない。
それでも、真犯人逮捕のために結成したチーム佐伯が、内部
通報者を抱えながら、上層部からの捜査妨害にもめげず、
悪戦苦闘の上解決していくあたりは水戸黄門の如くスカッとする。
せっかくあそこまで頑張りながら、あっさり真犯人を返してし
まうあたりも残念なところ。
よりリアルでスリリングな警察小説を期待したい。