先日、課税の対象②のノートを作成中、PCの調子が悪く、すべて消えてしまったので、改めてノート作成。
1.事業者が事業として
①法人
法人の行う行為はすべて事業として行われるものである。
②個人事業者
・事業として
資産の譲渡等が反復・継続・独立して行われること
・事業として以外
家事消費など
③事業者以外の消費者
事業者でもなく、事業としてでもない。
つまり、「サラリーマンが事業として・・・」とからは絶対あり得ないということでしょうか。
☆個人事業者が有価証券を譲渡した場合
これは、その個人事業者が株式の売買を業としているような特別な場合を除き、個人事業者の株の取引は家事費と同じだということ。よって、課税の対象とならない。
※もちろん、ゴルフ場利用株式の売買も課税の対象とならない。
2.事業付随行為
「事業として」は、反復・継続・独立の3要件が必要だが、反復、継続していなくても、事業に付随して対価を得て行われる資産の譲渡等であれば、事業付随行為として課税の対象とすることとしている。
①職業運動家、作家等で事業者に該当するものが対価を得て行う、事業者の広告宣伝のための役務の提供等
②事業の用に供している固定資産の売却
③利子を対価とする事業資金の預け入れ
④事業遂行のための取引先又は使用人に対する利子を対価とする金銭の貸付け
⑤浴場業、飲食業等における広告の掲示
3.事業遂行のために行う家事用資産の譲渡
家事費である。
4.対価を得て行うもの
①原則
資産の譲渡等の定義では、事業として対価を得て行う資産の譲渡・貸付及び役務の提供とされ、対価を得て行うことが大前提である。定額譲渡に関しても、通常販売価額より低価格で譲渡したところで、対価を得て行うことには変わりないため、資産の譲渡等として課税の対象となる。
しかし、みなし譲渡の場合には、対価を得ていないため、原則的には、課税の対象とはならないのだが、譲渡する相手が一定の条件に当てはまる者であれば、資産の譲渡とみなされ、課税の対象となる。
①個人事業者
棚卸資産などの事業用資産を家事消費使用した場合には、事業として対価を得て行われた資産の譲渡とみなす。
②法人
法人が資産をその役員に贈与した場合には、事業として対価を得て行われた資産の譲渡とみなす。
※この場合における役員とは、取締役、監査役の他、理事や監事も含み、当社の役員のみである(他社の役員はみなし譲渡とはならない。)
5.対価性の判断
①共済保険金の収受
建設会社の従業員が現場でけがをし、会社が加入していた共済より、共済金を受け取った場合には、資産の譲渡等の対価として収受するものでないため、課税の対象とならない。
②借家保証金、権利金、敷金、更改料、更新料等
・一定の事由により返還しないこととなるもの
※当初、返還する予定の保証金であっても、契約により、一定の事由が生じた場合には、保証金を返還しないこととなっている場合には、その返還しないこととなった金額が課税の対象となる
・賃貸借契約の終了、一定期間の経過に伴い返還することとなるもの
課税の対象とならず、預り金である。
③通常会費
同業者団体や、組合等が構成員等から受ける会費、組合費等については、その組合員に対して資産の譲渡等を行った対価とは異なるため、課税の対象とならない。つまり、その組合等の維持運営のための経費を賄うための会費収入は、課税の対象とならない。
※当該組合が、その会費、組合賦課金などを課税対象外とし、その会費が資産の譲渡等の対価に該当するかどうかの判定が困難である場合、その組合員に対し、課税の対象とならない旨を請求書等にて通知する必要がある。つまり、組合サイドが課税対象外売上とするなら、組合員サイドは、仕入税額控除は認めないということである。
④実質的に資産の譲渡等の対価に該当する会費
名目的に会費としても、その会費を支払うことにより、出版物を購読できたり、施設の入場料、研修の受講料など、実質的には資産の譲渡等と同様である場合には、課税の対象となる。
※協同組合が外国人研修生をその組合員である企業に紹介する研修事業というものがあるが、協同組合がその組合員から収受する通常の管理費や賦課金は課税対象外となるが、管理費の名目で研修事業に対する手数料が含まれている場合があるが、それに関しては課税の対象となるから注意。
その際には、通常会費の部分は課税対象とならない旨を請求書等に謳う必要あり。
具体例:
・JAF年会費
・ゴルフ年会費
⑤同業者団体等の入会金
行為と対価性の判定が困難な入会金については、収入を受けるサイドにおいて、請求書等にて課税の対象とならない旨を相手に通知し、支払サイドが仕入税額控除を行っていない場合には、課税の対象とならない。
⑥施設利用のための入会金で返還しないもの
いくら施設利用のための入会金といえど、返還するものに関しては預り金処理である。
⑦迷惑料としての損害賠償金
事故などによる損害の発生に伴い受け取る損害賠償金はその対価に対応する行為が行われていないため、課税の対象とならない。
⑧名目上の損害賠償金
名目的には、損害賠償金として収受したとしても、それが、実質的に商品の譲渡対価だったり、無形固定資産等の使用料の場合には、課税の対象となる。
※スーパーで万引きされ、その商品を万引犯に購入してもらうことで解決した場合には、たとえ経理上、損害賠償金として処理しても、これは資産の譲渡等に該当し、課税の対象となる。
☆ポイントは、行為と対価の2要件
⑨解約手数料、払戻手数料、取り消し手数料等
解約、取り消し、キャンセルに伴い発生する役務の提供の対価は、資産の譲渡等に該当し、課税の対処となる。
⑩解約、キャンセルに対する違約金、損害賠償金など
迷惑料や損害賠償など、解約、キャンセルに伴う逸失利益の補てんであるため、行為と対価のうち、行為が行われていないので、課税の対象とならない。
※契約の解約に伴う解約手数料と解約料を区別することなく、一括して請求している場合などには、その全額を解約金として課税の対象としないこととする。というかそれしかできない。
⑪法人が行う自己株式の取得
法人が自社の株式を株主から取得する自己株式の取得は課税対象外。
※ポイントは、「自己株式の購入」、「相対取引」。
⑫発注元が自己資産として管理していない場合の材料有償支給(売り手サイド)
当社が発注元で、外注先に材料を有償で支給し、製品を製造させる場合には、仕分けは、
材料支給時:
現金/材料売上 10,500円
完成引渡時:
外注費/現金 21,000円
となる。
ここで売り手である当社がこの材料有償支給分10,500円が課税対象か不課税かの判断は、その材料を売り手である当社が管理しているかいないかにより判断する。通常であれば、材料は売っぱらってしまい、その対価は課税対象となり、製品が完成し、引き渡しを受けた際に支払う外注加工費は課のみ仕入となる。
⑬発注元が自己資産として管理していない場合の材料有償支給(買い手サイド)
材料支給時:
材料仕入/現金 10,500円
完成引渡時:
現金/製品売上 21,000円
となる。
⑭発注元が自己資産として管理している場合の材料支給(売り手サイド)
材料支給時:
仕分けなし
完成引渡時:
外注費/現金 10,500円
となる。
⑮発注元が自己資産として管理している場合の材料支給(買い手サイド)
材料支給時:
仕分けなし
完成引渡時:
現金/加工賃売上 10,500円
となる。
※実務をやるまではなかなか取引をイメージすることができなかったが、実際、仕分けをおこして考えればめちゃ簡単。
ただ、計算テキストの表現がかなり分かり辛いのは確か。
⑯出向先事業者が出向元事業者に対して支払う給与負担金
出向の場合、出向社員に対する給与は、出向元事業者が支払うが、出向先事業者は、給与負担金として、出向元事業者に対して負担金を支払うことになる。この支払は、出向先事業者とその出向社員との雇用関係により支払う「給与」に該当し、課税の対象とならない。
⑰労働者派遣に係る派遣料
人材派遣契約に基づく派遣手数料は、派遣会社とその派遣社員との間には、雇用関係が存在し、派遣会社から派遣社員に支払う給与は、当然のことながら、課税の対象とならないが、派遣先となる事業者から支払われる派遣手数料は、人材派遣という役務提供の対価として支払われるものであるため、課税の対象となる。
⑱収用による対価補償金の収受
土地や建物を収用され、補償金を取得した場合には、実質的には、行為と対価の要件を満たすことになるため、資産の譲渡等に該当し、課税の対処となる。
⑲収用による収益補償金、経費補償金、移転補償金などの対価補償金としての実質を有しない補償金
土地や建物の収用により取得する収益補償金などは、収用により事業遂行上、影響が生じたことによる迷惑料、逸失補てんなどとしての性格を有するため、課税の対象とならない。
⑳建物賃貸借契約の解除等に伴う立退料
賃貸人の都合により、賃借人の部屋を立ち退いてもらった場合に支払う立退き料は、課税の対象とならない。
21原状回復費用
不動産業者が賃借人から預っている敷金を立退きの際の原状回復費用に充てる場合には、
預り敷金/雑収入 150,000円
となり、課税の対象となり、
実際、その原状回復のためにかかった費用は、
修繕費/現金 150,000円
とし、課のみ対応課税仕入れとなるので注意。
※その建物が4%及び非課税共通目的のための建物だったとしても当該修繕費は、原状回復費用である雑収入150,000円に対応している。
6.輸入取引の課税の対象
輸入取引の課税の対象は、外国貨物を保税地域から引き取る者とされる。
しかも、外国貨物を保税地域内で消費・使用した場合にも引き取りとみなす規定が設けられているが、その消費使用した外国貨物が、課税貨物の原材料として消費使用される場合には、二重課税を避けるため、引き取りとみなさない規定が設けられている。
①課税製品Aの原材料であるB材料を保税地域において消費
②完成した課税製品Aを保税地域から引き取る
※①の時点で、原材料Bを引き取りとみなしてしまったら、その原材料Bを使用して製造した課税製品Aを引き取る際に、そこでも課税されるため、二重課税の問題が生ずることとなる。