吸収分割は、分割等と比べかなり楽ちんな計算パターンです。
というのも、分割事業年度と翌事業年度の共に、基準期間に対応する期間における分割法人の課税売上高で判定すればいいのです。
※分割法人が2以上ある場合には、いずれかで判定。
※分割事業年度は、期中に免から課となるから注意。
☆吸収分割は、1対1の場合でも、分割法人が2以上でも、ともに3期目は分割承継法人単体で判定する。
吸収分割は、分割等と比べかなり楽ちんな計算パターンです。
というのも、分割事業年度と翌事業年度の共に、基準期間に対応する期間における分割法人の課税売上高で判定すればいいのです。
※分割法人が2以上ある場合には、いずれかで判定。
※分割事業年度は、期中に免から課となるから注意。
☆吸収分割は、1対1の場合でも、分割法人が2以上でも、ともに3期目は分割承継法人単体で判定する。
事業承継の中でも分割等があった場合及び吸収分割があった場合の納税義務の免除の特例に関しては、特例判定が規定されている趣旨が全く異なることである。
相続、合併があった場合の納税義務の免除の特例は、当該事業承継があったことにより、当初の事業規模より大きくなる。消費税の納税義務の判定は、基準期間(2年前)で判定するため、事業承継後、しばらくの間は、事業承継した事業者の基準期間はその事業者単体分しかない。そのため、すでに事業承継により事業規模が大きくなっているにもかかわらず、その承継した事業者の基準期間における課税売上高だけで納税義務を判断することはいかんだろってこと。
それに対し、①分割等及び②吸収分割は、
①分割等
新設分割を行えば、新設分割親法人の事業規模は小さくなり、その新設分割子法人をたくさん作れば、意図的に租税回避行為を行うことも可能である。
そこで、新設分割子法人に対しては、そもそも、親が子を支配しているわけですから、新設分割親法人の課税売上も考慮して判定しなさいよってこと。んで、設立1期目、2期目は、親法人のみで判定すればOKとされているが、3期目以降は、子+親で判定することとされている。
②吸収分割
意図的な吸収分割により、租税回避行為をさせないため。
1.新設分割子法人の分割事業年度
①原則的には基準期間なし
②基準期間に対応する期間における新設分割親法人の課税売上高※>1千万円
※親が2以上の場合はいずれか
※分割事業年度は終了日ベース
※年換算はお約束
2.新設分割子法人の分割事業年度の翌事業年度
①基準期間がない
②基準期間に対応する期間における新設分割親法人の課税売上高※>1千万円
※親が2以上はいずれか
※翌事業年度も終了日ベース
※年換算はお約束
3.新設分割子法人の分割事業年度の翌々事業年度以後(特定事業年度中)
①1千万円以下が前提
②特定要件に該当するかどうかの判定
③子+親で判定
☆新設分割子法人の基準期間における課税売上高の算式
実額/月数×12×分割等があった日から特定事業年度終了日までの月数/12
※実額を年換算し、分割等から特定終了までの月数に直すイメージ。
☆基準期間に対応する期間における新設分割親法人の課税売上高
※開始日ベースに注意
※特定事業年の課税売上高を特定事業年度で年換算。
4.新設分割子法人の分割事業年度の翌々事業年度以後(特定事業年度前)
①1千万円以下が前提
②特定要件判定
③子+親で判定
☆新設分割子法人分を年換算し、新設分割親法人の特定事業年度分も年間算し、これらをプラスした金額をもって判定。
※分割等での注意点は、特定事業年度中は、年換算後、さらに○/12する。特定事業年度前は年換算のみでOK。
※あとは、特定要件の解答を忘れず記載。
5.新設分割子法人の分割等で、2以上ある場合
①1期目・2期目
いずれかで判定
②3期目
新設分割子法人単体で判定する。
※この際、年換算はお約束。
6.新設分割親法人の分割事業年度翌々事業年度以後(基準期間の初日の翌日以後)
※分割事業年度と翌事業年度は、関係無し(単体で行う。)
①親単体で1千万円以下が前提
②特定要件必須
③親+子
※新設分割親法人の基準期間課税売上高は実額
※開始日ベース
※新設分割子法人の金額を年換算し、○/12する。
7.新設分割親法人の分割事業年度翌々事業年度以後(基準期間の初日以前)
①親単体で1千万円以下が前提
②特定要件必須
③親+子
※親の実額+子の年換算で判定。
☆新設分割親法人の分割2期目は特例計算不要。
☆新設分割親法人が2以上の場合は特例計算不要。
☆他の事業承継と異なり、親と子の支配関係にあることから、特定要件を満たす限り特例判定を行うこととなる。
まず、吸収合併での計算項目は、1.合併事業年度、2.合併事業年度の翌事業年度以後となる。
1.合併事業年度
合併事業年度の合併法人の納税義務は、まず、
①原則計算で1千万円以下が前提
②基準期間に対応する期間における被合併法人の課税売上高>1千万円
※②の計算は、終了事業年度ベースで、かつ、月数で除し、12ヶ月分を乗ずる。つまり、年換算する。
※また、被合併法人が2以上ある場合には、いずれかの課税売上高が1千万円超えれば課税事業者となる。
※合併事業年度に合併特例により課税事業者となった場合には、それ以前は免税、合併後は課税となる。
2.合併法人の基準期間後に吸収合併があった場合(合併2期目)
①原則計算で1千万円以下が前提
②合併法人の基準期間における課税売上高+基準期間に対応する期間における被合併法人の課税売上高>1千万円
※被合併法人分は必ず年換算。
3.合併法人の基準期間中に吸収合併があった場合(合併3期目)
①原則計算で1千万円以下が前提
②合併法人の基準期間における課税売上高+※基準期間に対応する期間における被合併法人の課税売上高>1千万円
※年換算し、さらに合併があった日の前日までの月数を乗じ、12で除す。適当に数字を入れれば、
800万+700万/6×12×6/12=1,496万>1千万 ∴納税義務あり
となる。
☆吸収合併での注意点は専ら合併3期目である。ところで、吸収合併4期目は原則計算となる。
☆2以上の法人が合併した場合(被合併法人が2以上いる場合)
1.吸収合併1期目
同じく、いずれかで判定。
2.吸収合併2期目
合併法人+被合併法人A+被合併法人Bで判定となるが、年換算はお約束となります。
3.吸収合併3期目
合併法人+被合併法人A+被合併法人Bで判定となるが、被合併法人の計算については、年換算後、合併の日の前日までの月数を乗じ、12ヶ月で除すること忘れない。
※やはり吸収合併での最も間違えやすい項目は吸収合併3期目である。
次に、新設合併いきます。
1.設立事業年度
①原則では基準期間なし
②被合併法人の対応課税売上高のいずれかが>1千万円かどうかで判定。
※被合併法人の課税売上高、もちろん年換算はお約束です。
※②で免税となれば、その後、新設法人の特例で資本金判定を行うことに注意。
2.設立事業年度の翌事業年度以後(設立2期目)
理テキの算式では、
合併法人の基準期間における課税売上高で年換算しない金額+基準期間に対応する期間における各被合併法人の課税売上高の合計額
とあるが、そもそも、新設合併2期目は、基準期間がない(事業年度が1年未満の場合などのイレギュラーな場合もある。)ため、通常であれば、各被合併法人の金額をプラスした金額をもって判定すればよい。
※しつこいようだが、あくまで事業年度が1年の場合である。
3.設立事業年度の翌事業年度以後(設立3期目)
①原則計算で1千万円以下が前提
②終了日ベースで拾った被合併法人の金額をその月数で除し、その後、2年前から合併前日までの月数を乗ずる。そして、合併法人+被合併法人+被合併法人で判定することとなる。
この際、合併法人の金額は年換算せず、実額を記載する。
☆新設合併4期目以降(事業年度が1年の場合を前提)は、通常通りの納税義務判定でOK。
今年から実判が受講料に込みとなったみたいね。
1千万円判定で免税事業者となり、自ら課税事業者を選択しなかった場合でも、個人事業者が相続により被相続人の事業を承継している場合には、一定の要件を満たせば、課税事業者となることを規定している。
つまり、相続により被相続人の事業を承継しているのであれば、その事業規模に即し、被相続人の課税売上高を考慮して納税義務を判定することとしている。
☆注意事項
1千万円判定で免税となっても、課税事業者を選択している場合には、当然のことながら、事業承継関係の納税義務の免除の特例は適用しない。
1.相続年
相続年は、被相続人の基準期かにおける課税売上高のみで1千万円判定すればよい。
※小規模免除により、相続人の1千万円判定は既に行っているため、被相続人単体で1千万円以下であれば、免税事業者だが、超えれば課税事業者となる。
※相続年に相続特例により課税事業者となる場合には、相続前は免税事業者、相続日後は課税事業者となるので注意。
(相続のあった日は、この場合、免税事業者であり、相続のあった日の翌日から課税となる。)
2.相続年の翌年以後
①前年に相続
相続人+被相続人で判定
②前々年に相続
相続人+被相続人で判定
☆前々年以前に相続
この時点では、相続人の基準期間における課税売上高は、被相続人分の金額が反映されているため、特例計算の必要がない。
3.分割承継
2以上の事業を分割承継した場合には、当該相続人が承継した部分のみで判定する。
※試験問題では、カッコ書きに注意。
小規模事業者に係る納税義務の免除の規定が適用される事業者は、免税事業者となるため、消費税の納税義務はないが、その免税期に、多額の設備投資を行った場合などにおいてはその還付を受けることができない。
そのため、1千万円判定により免税事業者となった場合でも、自ら課税事業者を選択することができる規定が設けられている。
☆課税事業者の選択のポイント
①1千万円判定で、免税事業者となる事業者
②課税事業者選択届出書の提出
③選択した場合には、2年制限あり
※①は、つまり、基準期間における課税売上高が1千万円を超える場合には、その時点で納税義務者となるため、課税事業者を選択するまでもなく、課税事業者となるためである。
※やむを得ない事情があった場合の届出に関する特例規定 や、一定の課税期間は、理サブを思い出し、計算問題で出題されたら対応する。
☆納税義務の有無の判定の具体例
①5,000,000円≦10,000,000円
②課税事業者選択届出書提出あり
∴納税義務あり
となる。
1.小規模事業者に係る納税義務の免除のポイント
適用対象者:基準期間における課税売上高≦1千万円
2.基準期間のポイント
①個人事業者は、その年の前々年
②法人のうち、前々事業年度が1年の法人は、前々事業年度
③法人のうち、その事業年度開始の日の2年前の日の前日から同日以後1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間
※③の場合には、2以上の事業年度を合わせる場合もあるから注意。
※③の場合には、必ず年換算する。
3.基準期間における課税売上高のポイント
基準期間中に国内において行った課税資産の譲渡等の税抜き対価の額の合計額からその基準期間中の売上に係る税抜き対価の返還等の金額の合計額を控除した残額をいう。
なお、基準期間が1年でない法人については、これを年換算した金額とする。
☆注意点
①基準期間中に課税売上分が貸倒れても考慮しない。
②定額譲渡、みなし譲渡、輸出免税含む。
※項目は変わるが、非課税資産を定額で譲渡した場合や、当社役員に贈与したばあには、課税売上割合の計算で時価計上とかするのかな?課税標準の原則で、課税資産の譲渡等の対価の額とあるので、恐らく4%課税売上だけが対象で、課税標準額を計算するための規定なのだろうが、一応確認のため、質問メール送った。
③基準期間が免税事業者である場合には、基準期間における課税売上高を計算する際の4%課税売上高については、税抜処理してはいけない。
④基準期間における課税売上高の算定は、事業者単位で行う。つまり、一事業者が複数の事業を行っていたとしても、合算した数字をもって納税義務の判定を行う。
⑤非課税資産の輸出取引等及び国外移送は、納税義務判定では、使わない。
※非課税資産の輸出取引等は、あくまで非課税売上であり、国外移送は、会社内部の取引であるため、納税義務の判定では全く関係ない。
4.基準期間における課税売上高のポイント
①個人及び基準期間1年法人は年換算不要
②基準期間1年でない法人は年換算必要
5.基準期間が免税事業者だった場合のポイント
前述したが、税抜処理不要。
※変動調整の場合の仕入等の課税期間における課税売上割合などを算定する際も免税期があったら、税抜処理絶対しない。
6.新設法人の場合
基準期間がないため原則では納税義務なしとなる。※免除の特例有る可能性あり。
※新設3期目の納税義務判定では、1年でなければ年換算する。
7.個人事業者が開業した場合
基準期間における課税売上高がゼロであるため、納税義務なしとなる。
※年換算しない。
※6と7では理由が違うので注意。
8.組織変更
合同会社→株式会社への組織変更
法人から法人への変更であるため、納税義務判定では関係ない。
9.事業年度変更あった場合
前々事業年度が1年未満である法人の基準期間の定義の通り。
1.納税義務者
☆国内取引の納税義務者のポイント
①事業者
②国内において行った課税資産の譲渡等
事業者が、国内において課税資産の譲渡等を行えば、納税義務があるという意味。
つまり、国内取引については、消費者は納税義務がない。
☆輸入取引の納税義務者
①外国貨物を保税地域から引き取る者
②課税貨物
外国貨物を保税地域から引き取った者であれば、事業者だけでなく、消費者も納税義務がある。
つまり、輸入取引については、課税貨物を引き取る者は誰であっても納税義務があることになる。
2.小規模事業者に係る納税義務の免除のポイント
①事業者のうち
②基準期間における課税売上高が1千万円以下である者
③原則にかかわらず
④納税義務を免除
⑤別段の定めがある場合
①対象が「事業者」であるため、国内取引のみを指している。
②小規模零細企業については、納税事務負担や税務執行面に配慮
③原則、国内取引については、事業者で、国内における課税資産の譲渡等を行えば納税義務者となるが、1千万円以下は、免除
④③と同じ
⑤しかし、例外もある。
3.課税事業者の選択
(1)選択の届出及び効力
①適用対象者
免税事業者
②提出すべき届出書
課税事業者選択届出書
③提出先
納税地の所轄税務署長
④適用要件
・課税事業者選択届出書の提出
・基準期間における課税売上高が1千万円以下
⑤取扱い
提出日の属する課税期間の翌課税期間以後は課税事業者となる。
☆ただし書き
課税事業者選択届出書の効力は、提出課税期間の翌課税期間以後であるが、提出日の属する課税期間が事業を開始した課税期間その他の一定の課税期間である場合には、提出日の属する課税期間以後に届出の効力が生ずる。
※会社設立1期目に課税事業者を選択する場合、1期目と2期目を選択することができる(その際に適用課税期間のところに適用した課税期間の期間を記載する。)
☆なお書き
基準期間における課税売上高が1千万円超の場合には、課税事業者選択届出の効力が生じなくても、1千万円判定のところで課税事業者となるため、この規定は適用されない。
(2)選択不適用の届出及び効力
①届出書の提出
課税事業者を選択している事業者で、不適用届出書を提出した場合には、その提出課税期間の翌課税期間より不適用となり、基準期間判定で1千万円以下の事業者は、免税事業者となる。
②届出の制限
不適用届出書を提出したくても、課税事業者の選択が適用されることとなった課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ、不適用届出書を提出できない。
従って、開業、会社設立したばかりに、課税事業者を選択し、設備投資分の還付を受けようとする際には、2期目にどれくらい納付税額が出てくるかを意識して選択した方がいい。
③届出の効力
不適用届出書を提出した事業者は、その提出日の属する課税期間の末日の翌日以後は、効力失効する。
(3)届出に関する特例
課税事業者を選択しようとしていたが、災害等のやむを得ない事情があるため、課税事業者選択届出書を適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに提出できなかった場合には、その事情がやんだ日から2月以内に課税事業者選択(不適用)届出に係る特例承認申請書を税務署長に提出し、その承認を受けることで、受けようとする課税期間の初日の前日に提出した者とみなす規定である。
☆ポイント
①翌課税期間に、課税事業者を選択したい
②災害その他やむを得ない事情がある
③②の理由により、課税事業者選択届出書を当課税期間の末日までに提出できなかった。
④やむをえない事情がやんだ日から2月以内に課税事業者選択(不適用)届出に係る特例承認申請書を税務署長に提出
⑤税務署長の承認を受ける
⑥当課税期間の末日に提出したとみなす
4.一定の課税期間
(1)国内において課税資産の譲渡等に係る事業を開始した課税期間
①法人設立課税期間
②個人事業者の開業した課税期間
③非課税資産のみを行っていた社会福祉法人が新たに国内において課税資産の譲渡等を開始した課税期間
④国外取引ばかりのみを行っていた法人が当課税期間より国内において課税資産の譲渡等を始めた場合
⑤2年以上、課税資産の譲渡等がなかった事業者が再開した場合
☆新設合併、分割等は、新たに法人を設立することになるため、(1)に該当する。そのため、入っていない。
☆課税事業者選択届出書の効力は、相続、吸収合併、吸収分割による事業承継では、引き継がれないため、そこで、事業を承継した事業者が届出書を提出すれば、提出した課税期間より効力発生することで実質的に届出の効力を引き継がしたことになる。
理論問題:
①輸入取引の納税義務者は、外国貨物を保税地域から引き取る者であり、事業者だけでなく、消費者も納税義務者となる。
②輸入取引の納税義務者は、外国貨物を保税地域から引き取る者であり、課税貨物につき納税義務があるため、免税事業者であったとしても納税義務がある。
③課税事業者選択届出書の効力は、提出課税期間の翌課税期間以後の課税期間より生ずるため、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに提出しなければならない。
④課税事業者選択届出書を提出した事業者は、不適用届出書を提出しない限り、届出の効力は続くため、課税事業者を選択するか否かを自由に決定することは出来ない。
⑤届出に関する特例規定における災害その他やむをえない事情には、課税事業者選択届出書の提出を忘れた場合は該当しないため、届出に関する特例規定は適用されず、課税事業者を選択することは出来ない。
⑥課税事業者選択(不適用)届出に係る特例承認申請書は、やむを得ない事情がやんだ日から2月以内に提出しなければならない。
⑦課税事業者選択(不適用)届出に係る特例承認申請書を提出し、納税地の所轄税務署長の承認を受けなければ、届出に関する特例は適用されない。
⑧基準期間における課税売上とは、基準期間中に国内において行った課税資産の譲渡等の税抜対価の額の合計額から、その基準期間中の売上に係る税抜対価の額の合計額を控除した残額をいうため、非課税売上は含まれない。
制度趣旨:
本来の事業に係る固有資産等と信託の事業に係る信託資産等とは本質的に異なるものである。従って、これらを明確に区別するために信託資産等と固有資産等を別の者とみなして別々に消費税を課税するため、この規定が設けられている。
1.事業単位の特例
受託者が信託銀行である場合、本来の事業に係る部分である固有資産等と、それとは別に各法人課税信託の運用等に係るそれぞれの信託事業に係る部分である信託資産等ごとに、それぞれ別の者とみなして、消費税を課税することとしている。
☆なお書き~
上記事業単位の特例では、固有資産等と信託資産等を別個に計算し、申告・納付を行うことと規定されているが、納税義務者(6[1])、信託財産に係る資産の譲渡等の帰属(12①[2])、納税地(17)に関しては、この規定の対象とはならず、受託者全体を一事業者として取り扱うこととしている。
つまり、税額計算、申告・納付は、別々に行い、納税義務の判定や、納税地は全部まとめて行うってこと。
☆個人事業者が受託事業者の場合
受託事業者が個人事業者の場合には、法人とみなすとされるが、この場合の個人事業者(受託事業者)の法人課税信託の信託事業に係る部分の確定申告期限は、2月の末日であるから注意。
※その個人事業者の固有資産等に係る部分については、通常通り、3月末日である。
2.固有事業者の基準期間における課税売上高の特例
本来は、固有事業者と受託事業者を別個に納税義務判定するべきであるが、小規模事業者に係る納税無の免除の規定は、小規模零細企業の事務負担を考慮し設けられているものであるため、固有事業者の基準期間における課税売上高の計算は、固有事業者と受託事業者部分の課税売上高の合計で判定することとされている。
3.受託事業者の基準期間における課税売上高の特例
上記のように、固有事業者の基準期間における課税売上高は、固有事業者と受託事業者部分をプラスした金額で判定するとされており、受託事業者の判定は、固有事業者の基準期間における課税売上高と同じとしている。
☆従って、固有事業者が課税事業者だったら受託事業者も課税事業者でしょってこと。
4.受託事業者の納税義務の免除の特例
固有事業者が、小規模免除や、課税事業者の選択、合併等事業承継により、納税義務が免除されない場合には、受託事業者も同じである。
5.簡易課税制度の特例
固有事業者が簡易課税選択している場合には、受託事業者も簡易となる。また、災害等の特例や、災害等の届出特例も固有事業者が適用されたなら、受託事業者も適用ですって意味。
6.受託事業者の中間申告の特例
法人課税信託の併合、合併とみなして中間申告を適用する。
☆ところで併合ってなんだ??
7.受託事業者に対する不適用
4、5のように、固有事業者が適用するものであれば、自動的に受託事業者も適用されるので、受託事業者サイドで納税義務の免除規定や、届出の適用を受けることは出来ない。
[1]資産の譲渡等を行った者の実質判定
名義者ではなく、実質で判定する。
[2]信託財産に係る資産の譲渡等の帰属
信託財産の所有者は、形式的には、受託者となるが、受益者が信託財産を有するものとみなし、かつ、受益者の資産等取引とみなして消費税法を適用するそうだ。
☆但し書き
集団投資信託等については、その帰属が誰になるかの判断が困難であるため、受託者に帰属することとなる。
つまり、信託財産については、原則として受益者に帰属するが、集団投資信託等については例外的に受託者に帰属することとしている。
GWに入る前に必ずやっておこうと思っていた実力確認テスト2。理論暗記の完成度をもう少し上げようとも思ったが、出来るだけ早めに終わらせ、直前期に備えようと、昨日、解答した。
理論:
問1
注意点:
①一般社団法人
②課税事業者
③国からの補助金収入あり
④仕入れに係る消費税額の調整について
⑤当該補助金以外に資産の譲渡等の対価以外の収入はない
⑥簡易課税制度の適用はない
⑦通算課税期間による調整は触れなくてよい
1.①②
まず、一般社団法人が法別表第三に掲げる法人なのかどうかが思い出せない。。とにかく、国等の仕入税額控除の特例は、特別会計、法別表第三、人格のない社団等とだけ覚えていたので、とりあえずすべてべた書き。本試験時に知らない項目が出た場合には、こういった応用も必要かと思うが、基本、テキストの内容はすべて把握しておく必要がある。あくまでテキストをすべて網羅したうえで、それでも知らない項目が出た場合である。
2.③④
これにより、国等の特例のうち、法別表第三に掲げる法人の仕入税額控除の特例について解答要求されていることが分かる。
3.⑤
模範解答では、この文言により特定収入の定義の解答の必要はないと記載されているが、正直、これだけではそこまで読み取れないし、そこまで考えている余裕はない。しかも解答時間には限りがあるので、とりあえずすっ飛ばして問2に進むべきである。
問2
注意点:
①税理士甲とその顧問先個人事業者乙とのやり取り
②当課税期間における国内における課税仕入れに係る支払対価の額は1,050万円
③当課税期間の課税売上割合は95%以上
④一定の調整により控除対象仕入税額は40万円より多くなる
⑤想定できるすべての規定が解答要求
⑥乙は、輸入取引を行っていない
⑦相続はない
⑧簡易課税制度選択届出書の提出なし
⑨定義の解答必要なし
1.①
この会話のやり取りに前提事項が記載されているため、かなり真剣に読む。
2.③
前期以前の課税売上割合については記載ないため、想定される規定をすべて解答する必要あり。
3.④
控除対象仕入税額が多くなるということは、仕入れに係る消費税額に加算調整を行うということである。言い回しに注意する。「納付税額が少なくなる」場合と同じ言い回しである。
4.⑤⑥⑦⑧⑨
規定を列挙し、消去法で絞り込み。
まず、
22
23
24
25
26
27
28
となr、25は、増加した場合、26は、非課税業務用から課税業務用への転用、27免から課へ。を選べば満点解答となるはず。。
しかし、26の転用を痛恨のミス。というか、勉強不足が浮き彫りになりました。
変動、転用調整は、仕入等の課税期間に、どういった仕入税額控除の方法を採っていたかが問題であり、第3年度、転用日の属する課税期間がどうだったかは問われてないのである。
結果、転用調整の規定をすっ飛ばす。。(これだけでマイナス8点。。。)
※理論暗記だけにとらわれず、計算テキストなど、理解中心の勉強がもっと必要だと確信。
計算:
注意点
①株式会社で課税商品の販売業及び自動車整備業の副業
②課税事業者の選択・簡易課税制度の選択届出書の提出なし
③前々期に新設し、前期に吸収合併
④設立期には、課税売上はゼロで還付申告
⑤甲社及び乙社の確定申告書、付表が記載
1.定額譲渡
一応確認だが、仕入金額か、通常販売価額×50%が譲渡代金以上であれば、定額譲渡にガトウする。これは棚卸資産の場合であるが、それ以外の場合には、時価×50%のみで判定する。
2.マーカーでマーク
整備収入のうち、通常整備と車検整備にマーク。
3.車検整備収入
車検整備収入には、自賠責保険料、自動車重量税、登録印紙代等は含まれておらず、預り金処理とあるので、車検整備収入には、純粋な技術料と部品代しか入ってないので、全額4%売上に計上。
4.印紙売りさばき収益
甲社は、印紙売りさばき所として指令されているため、そこでの印紙の譲渡は、非課税売上となる。これはかなり迷った。。紛らわしいのは、これが、印紙売りさばき所ではなく、甲社が、チケットショップを経営していれば、4%売上となるのである。これはかなり注意が必要だ。
5.印紙売りさばき手巣料
これは販売手数料であるため、4%売上である。
6.販売促進費
キャッシュバック1,285,000円は販売後、現金にてキャッシュバックしているため、売り返控除に該当するが、ポスター作製費42,800円は課のみ仕入となる。
7.給付補てん金と利子補給金
信金より定期積金に係る給付補てん金は、利子であるため、非課税、金融機関からの融資につき支払うべき利息の補助として利子補給金を収受した場合には、課税対象外である。なんとなく言葉は似ているが、全く別物である。
8.店舗整理損
建物の取壊費用800,000円は、「店舗兼工場」に対応するわけではなく、あくまで「土地の譲渡」に対応していることに注目(これはムズイ。。)
9.通算課税売上割合
今回の問題は、吸収合併を含んでいるため、乙者と甲社の課税期間が重複する。従って、4期分を通算することとなる。
それぞれ申告書と付表により割合が算出してあるため、当課税期間の割合さえ合っていれば、転用調整だけでなく、変動調整税額も合わせることができるのだが、どうせあわないなら、と思い、理論へGoしてしまう。。。。
結果、当期の割合が一致していたので、書けば取れるところを落としてしまった。。。
10申告書の見方
この申告書により、その課税期間に個別、一括どれをとっているか、資産の譲渡等の時期の特例を適用しているか、基準期間における課税売上高がいくらかといったことがすべてわかるので、この資料より判断する。
11.付表の注意点
付表の課税売上割合を算出している箇所は、純売上高となっていることに注意。
自己採点結果:
理論42/50
計算44/50
理論の転用をミスったのは、痛すぎるが、これが本試験じゃなくてホントよかった。さらに勉強する必要あり。