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【DLC開発】ついに…ここまでたどり着きました!
日本全国の表面加工会社に電話&メールをして展示会に顔を出しついに試作6例目でメルサの目指すアイアンに最適なDLC(ダイヤモンドライクカーボン)の候補先を見つけました。
最初からご覧になっている方は”一番最初の会社でいいんじゃないの?”と思っている方もいるかと思います。私も一番最初の会社でこの事業をスタートさせるはずでしたが量産テストで思わぬ結果に…。
それがこちら!
トップブレードからトゥに掛けて白い枠のようなものが出来ていると思います。
”んっ?これは何だ?と…”
聞けば装置の中での混載具合でこのようになるとか…。しかし、この状況はDLCの場合決してNG対象ではないとのこと。もともとこの技術は表面を硬くする表面処理!装飾の目的で黒くするものではなく”黒色”は処理過程での副産物でそこに重きを置く技術ではないとのこと。
”確かにそうだろう…。”
DLCとしての機能は全くこの状況でも遜色ない。黒色が部分的に剥げている訳でもない。DLCとはもともとこのようになりやすい加工のようだ。それが色濃く出ている処理がこのオーロラになる。
DLCのやり直しは出来る。
しかし…
”除膜”と言って剥離出来るがこの除膜をする場合、強力な薬剤で溶かす為に実はメッキ工程からのやり直しになってしまうのだ…。
”私は迷った…”
このまま”このような枠が出来る時があります”と謳って発売するべきか?それとも他社をあたるべきか?確かに産業用の表面処理なのは百も承知だが出来れば綺麗にヘッド全体を黒く装飾したい…
”きっと良いものが見つかるだろう…”
そんな安易な気持ちをよそにご覧の通り想像以上に苦難な道のりを思い知らされた。
この技術は綺麗にやれば表面硬度が劣り表面硬度を高めれば一定の膜厚にするのは非常に困難だ…。
10社以上の会社が私の提案に”それは無理だ”と即答した…。
中には「DLCとは本来…」と説明を始める担当者も…。そんな中、ついに最終1社からテスト成膜が届いた。
このヘッドは事業化の流れを想定して3種類の仕上げの違う再メッキを施してからDLCをテスト成膜している。
【DLC・ミラー仕上げ】
【DLC・サテン仕上げ】
【DLC・ソニック仕上げ】
初期の会社よりもさらに”黒さ”が増して上質で深みのある黒になった!艶も非常に綺麗で高級感抜群だ。
では恒例の社内テストだ。社内テストは粒度180番の布やすりで思いっきり強く擦るテストだ。しかも一番傷が分かりやすいDLCミラーを擦ってみた!
ここからは動画でご覧ください
”合格だ!!”
ミラー仕上げの表面に1ミリたりとも傷が付かないまさにこれがメルサの目指す再メッキのフラッグシップメッキ!
”DLCミラー仕上げ!!”
さらに細かいことだが小さな部分もきちんと成膜されている。
これも今後のポケットキャビティアイアンのことを考えればこの成膜技術は合格だろう。
さらにモニターを依頼している友人の早川プロが来店。現状況を見せにきてくれた。
【使用状況】
・ノーメッキの上に直接DLCを成膜
・ラウンドは10ラウンド以上
・アイアンカバー一切無しの使用状況
一番過酷に使うPWはこの状況だ
さらに9番アイアン
”凄い…良く耐えてる。”
何が凄いって通常ノーメッキだったらこうでしょ?
錆びは全くなし、当たり傷は軟鉄だけに仕方ないとして想像以上に剥げていない…。
彼曰く…
「これ相当強いよ…アイアンカバーしてたらもっと綺麗なんじゃない??合格だと思う。」
そうか…。
彼には次にウェッジにおける最終版DLCのモニターテストをお願いすることにしました。
黒色に違いがあるけど勘弁してね!
ようやくここまでブラッシュアップ出来て本当嬉しく思います。ついてにこのウェッジも成膜しておきました。大丈夫だと思いますが次はバンカーテストだね!
メルサの目指す理想の形になってきて私も感無量です…。あとは量産テストで不具合がなければ商品化をスタートさせたいと思っています。
明日は定休日の為にブログもお休みです。
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