たまたま出来上がりが同時になった3人のウェッジ…
三者三様のウェッジ展開だと思いませんか?
左からAさんは50度と54度、その右のBさんは56度と60度、そして最後のCさんは52度と58度を選択したようだ。
ウェッジのロフト展開は非常に迷うところだが大事なことは自信を持って自分だけのロフトを決めること。人は何を入れようが自分にとって有効なロフトを決めれば良いのです。
4度刻みで入れるのも良し、60度を入れるのも良し、6度刻みにするのも良しです。その中で使いながら足りないもの、必要なものが見えてくるものです。そこで判断しましょう。
私の注目は違う意味で真ん中の56度と60度のウェッジ…。
実はこのウェッジのレングスは同じ35.25インチです。1mm足りとも違いません。
このウェッジに関してはヘッド重量を寸分狂いなく事前に揃えています。
ヘッド重量は301.0gです。完成スペックはこちら…
総重量は441.2gと441.5gですね。つまりヘッドの重量差は±0gなのでシャフトとグリップそして接着剤の違いで0.3gの誤差が出ています。それなのにバランスは0.8ポイントの違いが出ていますね!つまりヘッド形状の違いで0.8ポイントもの違いを出しているのが”バランス”と言う数字です。
仮に56度のウェッジのバランスをD2.3に合わせるようにするにはヘッド重量をあと1.7g増やすことが必要です。私がせっかく±0gに合わせたヘッドに1.7gも足して総重量442.9g、D2.3にする製作が良いのかそれともバランスを無視してこのままが良いのか?
あなたはどちらが精度の高い製作だと思いますか?
そもそも何で違いが出るのでしょうか?答えはふたつ…。
まずひとつめが形状的な要因。
ヘッド重量301gをどのような形状で”配分”されているか?です。つまり60度のウェッジの方がソール幅が56度よりも厚い為にバランスの視点から一番遠いポジションのソールが56度よりも重いことでバランスを増やしていることが原因だと考えられます。
次にシャフトの持っているバランスポイントのズレ
シャフトが本来持っているバランスポイントが同じ重量でも違いがあることがあります。ただ今回はカーボンシャフトの為にここまでの大幅な違いはちょっと考えにくく仮にこんなにもバランスポイントに違いがあればそれはかなりの問題だ…。
その為に今回はヘッドの形状的な問題だとしてこの要因に対してバランスをわざわざ合わせにいく為にヘッド重量を上げる行為は私としては精度の高い製作だとは思っていません。
これが私のバランスに対する考え方です。
あくまでバランスは目安として見て±1.0以内のズレであれば形状的な要因で他が精度が良く作られていても揃わないことを想定してください。
ただし「合わせてくれ!」と言う要望に対しては十分に合わせられることもお伝えしておきます。
大切なことは顧客が納得する方法を選択し作り手の押し売りをしないこと…この選択が自由に出来ることが吊るしクラブとの大きな違いだ。
【エポンツアーウェッジタイプS 50度/54度】モーダス115
【エポンツアーウェッジタイプS 56度/60度】DERAMAX02-60W-S
【エポンツアーウェッジタイプS 52度/58度】DG S200
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