神保町は喫茶店とカレーの街(そしてこのブログの原点)、世田谷はパン屋激戦区など、エリアによって集中するジャンルはある。


西荻窪は初めてではないし、10回は来ているし、チェーンではないカフェやケーキ屋、小粋な居酒屋にビストロが多いことは知っていた。



けど、今回ふらぁっと久々訪れてとんでもなくびっくりした。



西荻、すごい焼き菓子の店多すぎ!!
焼き菓子に限らず、スイーツもだし、飯屋全般すごすぎ!!
念のため、「すごい」というのは、数の夥しさもさることながら、各店舗のレベルが引くほど高いのだ。
失礼ながら、原宿だって表参道だって、自由ヶ丘だって、全てが全て息を呑むクオリティの店ばかりではない。
正直、コンビニスイーツに毛が生えたくらい、でもまぁ映えるから、こだわらない人は満足かもね、くらいの店もわらわらある。
なので、良くも悪くも、そのエリアで店決めを悩み狂うことはあまりない。



なのに!西荻ときたら!


いい店は食べずして、写真だけ、外観だけである程度分かる(そして丹念に口コミ、SNS、ホームページを確認し答え合わせし納得する)。


そうやってリサーチしたものの、ビビっとアンテナに刺さる店がありすぎる。
殊に焼き菓子って本当に難しいはずで、激マズにもなりにくいが、コンビニだろうがデパ地下スイーツだろうが(日持ちがするので中元歳暮などギフトに使われがち)"the普通すぎて、食べても食べても消化試合感、というか無駄なカロリィ摂取が否めない"ものになりがち。



超えてくる焼き菓子って、実はすごく難しい気がする。

そんな中、超えてくる店の宝庫だった。



以下、僕のアンテナにギュンときたやつだけ載せる(リサーチ方法は、SNS事前予習と、歩きながらGoogleマップで写真チェックと、実際通り過ぎて外観&店内観察して)





まずはこちら。





エイミーズベイクショップ。

アメリカンなざっくり大ぶりのマフィンやクッキーながら、素材は全くアメリカンではない。

vividなやばげ着色料なども使用せず、裏面表示を見ずとも手作りと分かる安心丁寧なものを使用(裏面成分表示見ずとも一見明らか安心丁寧は、観察したほぼ全ての西荻窪スイーツ店で同じだった)という点は、麻布十番のハドソンマーケットベーカーズに似ている。

パッケージも可愛いので、手土産にも喜ばれそう(ただし、分かる人にあげないと勿体無い。これも全ての西荻リサーチ店同じ。分からない人にはヨックモックやアンリシャルパンティエ、いやシャトレーゼでいいのだ)。








こちらが目当てだったラプティットシュルプリーズ。




…店名難しすぎて、覚えられない人多そう。

かくいう僕も何度も検索し直した。


桃のショートケーキを目掛けて向かったが、残念ながら売り切れ、なんなら僕より後に来たお客さんにレジを譲ったら、その人にテイクアウトされて、目の前でラズベリーシフォンも売れくさりおった。ぷんすか。


なので僕もテイクアウトに。

コーンブレッドと、フランスバターのショートブレッドに。



コーンブレッドは、帰宅して丁寧にリベイクしてバターを落として食べたが、コーングリッツが表面にたっぷりまぶされていて味も濃く美味しかった。

ただ、かなり記事がほろほろというよりボロボロになってしまうので、そこは先のハドソンマーケットのそれに軍配。


ショートブレッドは見るからに美味そうだった。道中早速下品にかぶりついたら、やはり大当たり。素材にお金をかけて作られたものは香りも食感も全然違う。安いそれ特有の嫌な匂いではなく、心地よい柔らかい香りがする。そしてザックザク。



うん、テイクアウトのみでまた訪れても良い。

しかし…



いかんせんありすぎるのだ!





こちらはkarhuさん。

もう入店前から分かる、只者ではない気概。




エメンタールチーズとスパイスか、そんなワインに合いそうな香りのクッキーの香りが店内に充満している。ふと見ると、オープンキッチンで焼いている(これも、ほぼ西荻窪スイーツ店全てそう。工場大量生産との違いもわからない方には是非、食べないでいただきたい。)

グレーズのかかった、ぷっくり太ったレモンケーキも美味しそう。








そしてそして隣を見れば!

オム!!!美味しそうすぎるオム!




オムもどこの喫茶にもファミレスにもあるが、質はもうピンキリ。

僕のダントツ推しは神戸元町のパゴットだが、ここのも美味しそうだ。

何より、僕が愛してやまない明太クリームに、これまた愛する食材アボカドが!

おまけに納豆オムもあるときたもんだ。

テイクアウトもできるようだが、これはできたてをイートインしたい。


たまめし食堂というらしい。


オムといえば、仲良しパイセンの舌成長が垣間見られるエピソードを思い出す。

失礼ながらもともとパイセン、美味いもの好きではあるものの、何の食材かもクオリティの違いも大して分からずとりあえず全て美味しくバキュームするタイプだったのだが、いつぞや


「原宿にあるオムライスの某店のそれが、もうぐじゅぐじゅの鼻水みたいな泡で、美味しくなくてびっくりした。」という恨み節にも似た感想を溢していた。


口コミと写真を見た感じ、彼がとろとろ系オムを知らないからとか、いわゆるパイセンの馬鹿舌のせいではなく、本当に悲惨そうだった。


僕は嬉しかった。

パイセンが、美味いとそうでないを食べ分けられるようになっている!僕とのツアーの賜物だ。

あとは、素材ごとの違いもわかってほしいね。







話逸れたが、ここもまたすごい。





つくって売る店って笑

屈んで覗いてみると、2畳もない超ウルトラレトロパン屋だった。

調べたところ、齢90近くのおじいちゃんが1人で切り盛りしているとのこと、奥様を亡くされたけど1人で明るく頑張っているとのこと、とにかくクリームパンとコロッケパンなど惣菜系が美味しいとのことだった。

レトロパン屋は、懐かしさは感じられども味は期待できないパッサパサびしゃびしゃ系のものも多いのだが、こちらは早稲田のイトウベーカリーに近いものを感じる。うん、絶対近々。









ギャラリーノン?ここも焼き菓子のようだった。

 


店の前で、若い女の子2人が「え、食べる?お腹いっぱいかも。てかもうキリないよー笑」と話していた。キリないよはわかる。









これまたエッジが効きすぎている。





多分物豆奇(ものずき)と当てているのだろう。

アンティークな玩具箱をひっくり返したような店内なのだろうか…店主は男性か女性か(老齢男性と予想)、いつか入ってみよう。










レリアン?だったかな。

こちらも焼き菓子はあるがメインは生菓子。




コージーコーナーや不二家的巷のケーキ店よりは全然遥か上だが、突き抜けるにはもう少し足りない印象(飾り付けや色付けの丁寧さなどから)。



食べてもいないのにえらそうにすみません。

でも、食べ込んでいると本当にある程度分かるんだよ。

地方に行っても海外に行っても、それは同じ。

観光客向けの残念スイーツ店は一目でわかる。









西荻3時という変わった名前のアイス屋。

3時のおやつな時間で時計も止まっている。




店名は斬新だが、アイスの写真を見る限り、インスタ映えに比重を置いた感じ。








ここは割とよかった。

てか、どんだけ古くからあるの。





塩パンが美味しそうだった。

名物カレーパンも悪くない生地色。

塩パンって、塩バターを装って、塩マーガリンなことが多いからな。

小麦粉と塩の説明は看板にあるけど、バターのことは書いてないから、ここのがどうかは食べないと分からないな。でも、エシレやイズニーやカルピスバターを使っていたら、敢えて書かないなんてないと思うから、やはり…まぁ、次回。








ここも路地裏にあったが、覗いたらほぼ全て売り切れ!わずかに一点残っていたそれにそんなに惹かれなかったのだが、ここのウリは文字通りもう売り切れていたのかな。

人気ゆえかなんなのか、次回再確認してみよう。








アオヤギベーグルって、ベーグル界では有名?

あおの森ベーグルと混同してるかも。

でも、白金高輪のマルイチベーグル、代々木八幡のテコナのような凄みは感じず、あくまでぱっと見の印象だけど、ベーグル&ベーグル的な感じに思えた。





そしてこちらがすごかった。

この日1番アンテナがググッと反応した。

Googleマップ上、変な名前のパン屋を見つけた。


「そーせーじ」



その雰囲気的に、神戸ハーバー近くの「パンやきどころRiki」に似ている(ちなみにあちらは神戸1とも言える名店)。


ただ…ソーセージは、数少ない僕が大っ嫌いな食材なので、ソーセージ祭りな店なら無理だなと思ったのだけど、それでも只事でない品質のよさを写真から感じ、少し駅から遠かったが歩いてみた。


 

やはり。



人で溢れかえる店内、店先には案内役の店員さん、店内写真NG、さらに、パンを取るたびに年配の女性店員さんたちが「そちら、崩れやすいのでレジでお預かりします。」「あ、こちらは溶けてしまいやすいので(冷蔵品)レジでお預かりします。」などと言って、パンを回収しにくる。



そういうの苦手な人は苦手だろうが、僕は大歓迎。何故って。


他人に土産を渡した時も、冷たくあるべきものを冷たく、トースターでリベイクすべきものをリベイク…としてくれない人に対して不満大爆発するタイプだからだ。

なんで食パンを冷蔵庫に入れちゃうんだよ!クロワッサンはリベイクしないと、どんなに美味しいものもしなしなで本領発揮できないよ!トースターが家にない?論外だからパン返して!!




…という僕なので、まして自分たちが世に送り出す可愛いパンたちを少しでも美味しく食べてほしい気持ちは痛いほどわかる。

購入した方々、是非とも痛感してくれたまへ。





なお、僕は和風バインミーを購入したが、やはりとんでもなかった。セロリ、ナス、ミニトマト、豆苗、パプリカ、焼きサバなどがゴロゴロ入っていたが、くるみ入りカンパーニュも新鮮な濃い色の食材もたまらなく美味い。



確定的リピート。

帰りに「ソーセージの店かと思ったけど違うのですね。」

と店員さんに聞いたら、なんと

「創世児」

の意味とのこと。

だからウインナーのパンがほぼなかったのか。

なお、何故僕がウインナー大っ嫌いか、その子に熱弁してしまった。引いていた。







こちらはギャラリーカフェ。

ホットサンドやスープやグラタンが美味しそうでヘルシーで良さそう。

ロゴにスピリチュアルみを感じて入店躊躇ってしまったが、多分誤解。





こちらは見つけられなかったが、絶対美味しいので行きたいパン屋↓。



えだおね




この和風スコーンの店もすごそう…食事系ゴリゴリスコーンが期待できる。



トムズスコーンジャパネスク




しかし、ありすぎなんだよ西荻!




こっから、ようやく本題?



ラプティットシュルプリーズに振られ、電話でかぼちゃパイを取り置き。




初それいゆさん。






神保町喫茶感がすごい。

狭い店内は老若男女でごった返しているが、何故か店員さんも含めて昭和で時が止まっているかのような。









ストレートティとかぼちゃパイを。


ディスプレイが可愛い。ハロウィンだね。

ようやく涼しくなってきたら、早いな。









the手作り感。

キッチンにおばあちゃんがいたが、その方が作っているのかな。








パイと言っても、これは完全にタルト。

タルト生地まで手作りかは分からなかった。

かぼちゃは、ほぼそのまんまかぼちゃを裏漉してペーストにした感じ。秋だね。







残念ながら生クリームではなくホイップだと思うけど、意外だったのがめっちゃ甘かったこと。

結果こういうスイーツに添えるホイップって甘さ控えめにしがち(スタバもそう。甘くないホイップというかコンパウンドクリームを使っている)が、ギンギンに甘い。これはこれで。










抽出してる。多分水出し?

昔、ルノワール系列のカフェでバイトしていたことがあるが、そこにもあったな。









ものっそいエモい画が撮れた。





もう少しだけてくてく。




ここも知ってたが、気になるーー。

身体に絶対いいカレー。








この、フュージョンネオ町中華な店も気になる。





やあ、かき集めた情報の収拾がつかないほどすごかった。西荻窪、やべぇぞ!