もうすぐ9月限定メニューが終わってしまう。



そう思って急いで駆け込んだ、僕の聖域。



こんなに遠方にありながら、こんなに昨年から通っている店も珍しい。

それほど、底抜けに美味しくて心休まる場所なのだが、この日、飛び上がるほど嬉しいことがあった。




完全ワンオペでいつも忙しそうな店主さん。

だからか、多弁な僕も、内から迸る感想を熱弁することは控えていた。商品の取り置き依頼のDMと、帰り際ナプキンに走り書きしたありがとうくらいで(十分か笑)。






この日取り置きした初物、和栗のタルトと、いちじくとブルーチーズ生ハムのベーグルサンド、どちらもはちゃめちゃに楽しみにしていた。



淡々とサクサクとレジを済ませ席で待っていると、寡黙だと思っていた店主さんが僕の席にやってきて、そしてこう話し掛けてくれた。





「昨年も鯖でしたよね?あと、この前あちらの席で鯖サンド。鯖が好きなんですね。でも、いちじくも美味しいですよ〜〜笑。」



それも「美味しいですよ〜〜。」の言ってる店主さん、全力笑顔で、"ウキウキ"みたいなちょっとおどけた仕草で。



…えっ(・___・)??!

一年通ってきて、こんな店主さん初めて見た…嬉しい…いや、僕が知らなかっただけで、もともと愉快な方なのかもしれないけど、だとしても、すごい嬉しい…。




別にそのくらいのやりとりするでしょう、と思う人もいるだろう。まして、なぜ僕が胸の底からあったかくなって泣きそうに嬉しいかなんて、誰もきっと分からないだろう。




いいさ、みんながここの良さを分かって大挙して押し寄せられても困るから。

(そもそも時間帯によっては3時間待ちの店)




突き抜けた美味しいに、超嬉しいまで加わってしまった( ◠‿◠ )





待ち侘びた、自家製ジンジャーティーと、いちじくブルーチーズ生ハムのベーグルサンド。







「蜂蜜をかけてお召し上がり下さい」とのこと。



うっ…これはもう。







こちらに来るお客さんの一体何割が理解しているだろうか。

パンが毎回、お姉さんの手作りだということを。








綺麗なカットのいちじく、本当に甘くて美味しい。生ハムと青カビチーズといちじくと蜂蜜、その掛け合わせ自体は、ちょっと小洒落たビストロにもあるかもしれない(モッツァレラとか組み合わせられがち)。

でも、絶対これは再現できない。

パンがそもそもというのもあるし、一つ一つ丁寧に作られているから。

いちじくも多分、フライパンで都度丁寧にキャラメリゼされている(違ったらごめんなさい)。









蜂蜜、全部かけた。美味いよぉ。








むっちりなのにガリガリ。







生姜ティーも、丁寧に丁寧に刻まれた生姜が添えられていた。生姜、蜂蜜と角砂糖、いずれも全部イン。沁みる〜。





そしてデザートの登場。

サンドにつくミニデザートを無しにすると割引になるが、いつからかアリが僕のデフォ。




ミニ紅茶シフォンに、アイスに、お酒が濃いめのとても美味しいラムレーズンが添えられている。

ミニで既にすごい。








シフォンもピンキリな中、サンクチュアリさんはミニデザートも丁寧。







そして和栗タルト。

昨年僕は知ったんだ。

この和栗、美味しい和栗を使っていて、そして丁寧に剥くのがすごく大変で、とっても手間暇かかっていて、だから土日しか作れないんだっていうことを。

ありがたくいただきます。

角の部分の良い色。








栗が甘い。ほっくほくで、まさに栗が主役という感じ。







なんで良い秋なんだ。







サンクチュアリ。





なお、栗タルトはまだもう少しやるそうだ。

嬉しい勘違い。かぼちゃプリンと今度は両方食べてしまおうかな。