先日、NHKで知的障がい者の結婚についての番組がありました。
幸せになりたいという思いはみんなが持っているのだし、
色々な制度を利用する権利もあるのだから、
想いは遂げられなければならない、
といった考えが根底にあるように感じました。
障がいを理由に、
したいことができないのはおかしいよねって。
それは僕も同意しますし、
みんなが幸せになっていけるのはすごくいいと思います。
けれど、結婚についての考え方というのが なんとなくしっくりこない
結婚するに際して、
そもそも結婚とはどういうもので、
結婚したらどうなって、
それからずっと続いていく結婚生活はどういうもので、
子供ができた時にどうするのか、
結婚式に対する考え方や、
友達付き合いや家族との関係、
宗教観や金銭感覚などもある。
他にも、浮気や不倫をした場合、
離婚することになったら、
再婚する時は、
子供の親権は、
子供の成長の機会をどのように確保するのか、
子供をヤングケアラーにしないためにはどうするのか、
収入はちゃんとあるのか、
生まれた子供が障がい者だったらどうするのか、
妊娠した時の検査で異常が発覚した場合どうするのか
重い病気を患った場合どうするのか
なども想像はしておかなくったいけないだろう。
ざっと思いつくだけだから、他にもいろいろなことを考えると思う
みんな、いろんなことを考えて、
葛藤を乗り越えて、
結婚を選択する。
中には結婚をせずに暮らしいてく人もいる。
個人同士のつながりであれば
「勝手にしたらいいじゃん」で終わるのだけれど、
多くの場合、結婚で問題になってくるのは、
「家同士の結びつきができてしまう」という点なんですよ。
以前にも書いたけれど、
他人が親族になるというのはものすごく大きなことですよね。
だから、結婚前には興信所を使ったりしてどんな家の人なんだろうって、
「家柄」などを調べる人もいるわけです。
この家柄の問題は大きくて、
いまだに被差別部落を気にする人もいたりするわけです。
その人の生まれや育ちといったものは案外重要で、
人として合う合わないの大きな部分を占めたりするからです。
いい悪いの話じゃあなくって、
色々な情報を、
それぞれが選別に利用するところはある。
暴力団の息子に、娘を嫁にやりたくない とかね
なので、結婚をするとなると、家柄だけでなく、
・人との接しかた
・本人の学歴や職歴
・お金の使い方
・人付き合いやマナー
・何に対して怒るのか
・資産運用の方法
・本人や親族の学歴や仕事
・人脈などの人とのつながり
なども考慮するわけです。
様々な目に見えない財産や、
脈々と受け継がれてきた、
「その家にとっての常識」とも、
折り合いをつけなければならなくなる。
昔は、結婚は家同士のもので、
どちらか、もう一方の家に入る形であったから、
「その家にとっての常識」は一つでしかなかったんですけど、
今は双方の「その家にとっての常識」をすり合わせるようになていると思います。
核家族化すると、家柄の継承が困難になっていきますから。
昔からいろいろな問題があるんですけど、
「その家にとっての常識」が、相いれない場合は大変です。
また、セクハラや、カスハラをするような人がいる家とは親族になりたくないと思いますし、
反社会的勢力の方々や、
特定の宗教を信じている人と親族になりたくないなと思う人も多いと思います。
色々書きまして、「割れ鍋に綴じ蓋」じゃないですけど、
家同士も、やっぱりそれなりに釣り合う格というものがあるんです。
というよりも、自然とそういう風になっちゃうことが多い。
この人たちとなら、
親戚になってもやっていけるって、
それぞれの家が思えないと大変なんですよ。
だから、結婚は個人の権利だからっていう人がいますけど、
僕はそう思わないんです。
知的障がい者の結婚に関して、
僕は基本的には賛成しています。
様々な支援が必要で、
そういうサービスがあるのも理解します。
けれど、知的障がい者同士の結婚というとき、
見ず知らずの他人が親族になってしまうことに、
あまりにも無頓着にも感じます。
というよりも、意識から外しているようにも思います
「個人の権利を守ろう」というのは分かりますが、それだけじゃないから
「娘さんを下さい」と、彼氏は彼女の父親に殴られに行ったりするわけです
感情では割り切れない部分があるから、色々な手続き(結納とか)をして心に折り合いをつけるんです
願わくば皆が幸せな人生を、
と思いますが、
家と家が結びつくということを
もう一度よく考えてみた方がいいと思うのです。
結婚をするすべての人が幸せになることを祈っていますけどね