
松屋銀座で開催していた『日本のおしゃれ展~追悼・池田重子着物コレクション』へやっと行ってきました


土曜日に行ったのですが、スゴい大勢の人が見に来ていて、展示室内も長い列が出来ていました。
お着物の方も大勢いましたが、お洋服の方も沢山いらしてました。
普段着物を着ていなくても、着物に興味がある人はこんなに沢山いるんだ、と嬉しくなりました

中は撮影禁止なので、パンフレットをご紹介します


昨年10月に89才で亡くなった、池田重子さんの着物と帯、帯留め、半襟のコレクション展です。
もともと、お母さまが着物をお召しになる家庭で育った池田さんは、あるオークションに出されていた帯留に心奪われ、そこからコレクションが始まりました。
一点一点の着物や帯も素晴らしいのですが、なんといっても、池田さんのトータルコーディネートにはため息が出ます

着物・帯・半襟・帯留の、4つのハーモニーです。

池田さんに、池田流・着物コーディネートの秘訣を伺ったビデオが流れていました。
池田さんは、
『ぎりぎりの線ですね。
ですからがけっぷちをあるいてるようなもんで、ここから下へ落ちたらば命がなくなる。この線から向こうへ行くと野暮になる。
このぎりぎりの線が一番魅力ある美しい線。この線をみつけるためにコーディネートしている。』
とおっしゃいます。
確かに、池田さんのコーディネートは、攻めているというか、凝っていて、お洒落なのですが、やり過ぎ感は全くなく、上品さが際立っています

『着物が女性を磨く。女の人が変身出来るのが着物。』
『始めはあまり難しいように考えずに好きなように着て、誰かに注意されたらそこを気をつけるようにすればよい。』
着物には季節に応じて、または着物の格によってルールがありますが、そんなことは気にせずに、まず着物を着てみることが大事だ、ということですね。
着物に興味があれば、まず着てみればいいのですね。
そして池田さんの言葉で心に残ったのは、
『豪華でなくてもおしゃれな着物を着れば良いと思う。そして立派にならなくても幸せであればよい。』
深い言葉です

着物は、手刺繍や手織りになると、大変高価になります。刺繍を沢山施していると豪華になりますが、その分お高くなります。
値段や質にこだわらずに、自分が着たいと思うものを着て、自分が「嬉しいな、幸せだな」と思えればそれでいいのだ、ということですね。
確かにそういう時、女性はキレイですよね


展示室出口では、出展されている着物柄の絵はがきが販売されていて、皆さん買い求めていらっしゃいました。
今まで私の着物や帯の買い方は、長く着れるか、いろいろ合わせられるかに重きを置いてきました。
コーディネートも無難な組み合わせを選んできた気がします。
でも、池田さんのコレクションを見て、せっかく着物の国に生まれたのだから、着物独特の華やかなものや、年相応の今だから着れるものを、どんどん試していきたいな、と思いました。
着物って楽しいっ



目黒駅近くの、池田重子さんのお店『時代布 池田』。今はお嬢様が引き継いでいらっしゃいます。
