仲良し2人組のお稽古です。
この夏から習い始めたばかりで、お盆点前です。
このお2人はとても熱心で、和の立ち居振る舞いを身につける為に、浴衣を着てお稽古なさってます。
いらっしゃると早速お茶室で浴衣に着替えてからお稽古です。
帯は半幅で文庫。
浴衣が上手に着れるようになったら次は着物にチャレンジされるとのこと。
楽しみですねI


お軸は、「開門落葉多(かいもん らくようおおし)」
"もんをひらけば らくようおおし"とも読むようですが、 禅語『全唐詩』に収められた、 唐僧・無可の「秋寄從兄賈島」という題の五言律詩からきています。
五言律詩とは漢詩の種類で、一句5文字で8句からなる、韻を踏んだ詩のこと。(学生時代、どこかで聞いたでしょ?

「開門落葉多」の上には対句があって、「聽雨寒更盡、開門落葉多」(雨を聴いて寒更尽き、門を開けば落葉多し)。
意味は、「深夜、屋根打つ雨音が次第に強くなり冷えこみが一段と激しくなった。翌朝、門を開くと一面に敷きつめられた沢山の落ち葉。(昨夜 雨と思ったのは、この落葉が屋根に落ちる音だったのか)」。
紀貫之の「秋の夜に雨と聴こえて降りつるは風にみだるる紅葉なりけり」(拾遺集)は、この詩を元に詠ったものだそうです。
想像してみてください

あなたは京都のお寺のような高い屏に囲まれた家に住んでいます。
めっきり冷え込んだ早朝、昨晩もとても寒かったなと思いつつ、雀の鳴き声を聞きながら外に出て、いつものように門を開けると、眩しい朝日の中で、前日まで枝についていた紅葉がバサッと落ちてちて、辺り一面、赤・黄の錦の絨毯になっていた。。。
いつも見慣れた場所が、一夜にしてガラリと別の景色になっていた。
それは何か悟りを得た瞬間と似ているかもしれません。

お花は、知人からいただいた小菊。
椿の季節ですが、せっかくですから。
添えは、色づいたドウダンツツジです。
お花入れは古伊万里。

お茶碗は仁清写しの紅葉です。
お作は宮地英香です。
お菓子は撮り損ねてしまいましたが、(しつこく)もみじにしました。
お二人とも、秋の紅葉をお茶室の中で満喫されて、帰路へとつかれました

お茶室はいつもと同じ場所なのですが、お軸やお花などの室礼によって、どこよりも季節を感じ、どこへでも飛び越えて行くことが出来ます。
それがお茶の魅力の一つです

