「道と日本史」金田章裕(日経プレミアシリーズ) | 乱読家ぽちんの独り言

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【『はじめに』より引用】

道とは、人や車などが行き来して人の移動と物の運送が行われる、連続した帯状の空間である。人や物が目指す方向に対応して、いくつもの道が分岐したり、合流したりしているのも道の特徴である。

《中略》

日本で道が舗装されたのは、一部の例外を除き近代以後であった。日本の道は、歴史的にみて際立った特徴を有していたのである。とりわけ注意したいのは、近世以前の日本では、人々は基本的に草鞋を履いて道を歩いたことである。しかも馬さえその例外ではなかった。大雑把に表現すれば、常に馬車が行き来した旧大陸世界の道や、その延長にあった新大陸世界の道と大きく異なり、草鞋による歩行が中心であったことが、日本の道のあり方に強くかかわってきた。

【引用終わり】


史書によれば、都と主要都市の食糧を運搬するために朝廷が整備した官道から日本の道の歴史は始まる。

官道の幅は6メートルから12メートル。


現代日本の道は、自動車が走ることを前提に造られているが、それ以前は草鞋を履いた人間の通行の為の道であり、馬も草鞋を履かせていたそうだ。




「道と日本史」金田章裕(日経プレミアシリーズ)

【5月23日読了】

【オススメ度★★★】