恋人という名の猫 -16ページ目

人生

くる季節

喜怒哀楽を

生きる事

心の痛み

勝るものなし



喜びも
哀しみも
怒りも
楽しみも
すべて人生のワンシーン
それは、まるで季節とともに生きる事。

あの日から

晴れることなき

我が心

今日も明日も

傘もささずに



母が亡くなってから、私の心は晴れる事はない。
昨日も今日も明日も、
私は、涙が涸れるまで泣き続けたい心境です。

母子

日だまりで

無邪気に遊ぶ

愛し子を

愛でる母猫

微笑ましかな



日だまりで、遊ぶ子猫を愛おしそうに
世話する母猫の姿は、母を亡くした私にとって、なんとも羨ましく、微笑ましいものです。

白い花

逢いたくて

別れがたさに

愛おしき

花に守られ

旅立ちし母



逢いたい、しかしもう逢えなくなってしまう愛しい母は
棺の中のたくさんの花と共に旅立ってしまった。

手帳

誕生日

しるす手帳に

母の愛

胸に抱きしめ

大粒の雨



母の遺品の手帳には、
毎年毎年 私の誕生日だけがしるしてあったのを見つけ
ああこれが母の愛なのだと、思わず涙が止まらなかった私。

うさぎ苔

木漏れ日に

小さき うさぎ 

遊びけり

春風そよぐ 

苔玉のうえ



うさぎ苔という植物をご存知でしょうか?
小さな白い花は、まるで小さなうさぎの様
春の花屋さんで、偶然出会ったうさぎたち
小さくて可愛いものが好きだった
母の好きな花の一つです。

化粧

桜色

紅さす 指に

凍てつきし

母のぬくもり 

死化粧かな



はじめて肉親の死を経験し
最愛の母を亡くして、
お誕生日の贈り物、母の好きな桜色の口紅で、
見送る化粧をしてあげた時、
指に触れた
母の唇から伝わるぬくもりは無く、
その氷のような冷たさで、二度と目覚めぬ母だと知った私。

素直がいちばん

映画音楽は、母の影響もあってハリウッドや洋画音楽、その他の音楽はいろいろと聴きます。
今の、自分の境遇や感情に近いものを選んでしまうようです。

恋愛小説は恥ずかしくて読めないと言っていた母が「慕情」という悲恋映画と映画音楽が好きだったのは未だに謎ですが、たぶんは母は意地っ張りで、素直になれなかたのかも?
だから、恋に素直なヒロインを観て感情移入していたのかも知れません。

教師をしていた祖母と詩人の母、そして私、一見違って見えますが、実は良く似てるのかも、
祖母や母の意地っ張りな所だけは似ないようにしようと、どうでしょうか?
難しいですよね。プライドや意地っ張りな性格は、結構似てしまうのかも知れません。

素直がいちばんなんです、でもそれがいちばん難しい。

母の手帳

母の事を書くと悲しくなるので、我慢していましたが、母の手帳を見つけたら
自分の誕生日のことなんてまったく書いてないのに、母の手帳には5月20日の欄に「萌さん誕生日!」
、別の日には「萌が食事にも何もかも気を使ってくれ感激!」と、「今年は身体に気をつけて萌に心配かけないように」と書いてあったり、朝から母の手帳を見ては涙が止まりません。
去年、私が病気で倒れなければ、母は・・・・なかったのに。
未だに無念でなりません。

生前、唯一母に優しく接して下さった奥様が「お母様の育ちの良さは、ここに住むには大変だったと思います。」とおっしゃられ「お母様は、お嬢様のことを大変自慢に思っていらして、母親として凛としていて生きてこられ、これぞ母親の愛だと感心したものてす。ご立派なお母様を誇りに思われたらいいですよ。」とおっしゃられ、大変嬉しく感じましたが、母の手帳に私の事がいろいろと書かれているのをあらためて読むと、これが母の愛なのだと、理不尽な状態で母を失った悲しみと、これから母のぶんまで強く生きなければならないのだという現実に心が乱れます。

叶うならば、もう一度母にたずねたいです。
「お母様、私が娘で幸せでしたか?」って

子猫を愛おしそうに世話をする母猫の姿を見ると母を恋しく感じます。




スイカの味

普段、口うるさくものを言わない優しい母が、去年の秋頃から「あなたは、うるさいって思うかもしれないけれど、いろいろ注意するからね、私が死んだら、あなたが他人のなかで生きて行かなければならないのだから聞きなさいね。私が死んだ時に、お母様はこう言っていたなって思い出してくれればいいから。」と言っていたのを思い出します。

明るく前向きな母が、
冬になり、時々不機嫌そうな母に、母子家庭で二人っきりなので喧嘩はしたく無いと想って、私の方が席を外し、自室にいる事が多くなったあの頃・・・3月母が、亡くなってから、私がその事を話すと、近所のご夫人が「親しい人とお別離が近くなると、不機嫌になったり、あたったりするものなのよ。」と聞かされ、その場で、大粒の涙がこぼれ落ち、

母の体調に変化があっての不機嫌さなら、母のそばにいて、なぜもっと楽しい想いをさせてあげられなかったかと、悔やまれて涙がとまりませんでした。

旬の食べ物があると「お母様食べて、旬のものを食べると長生きするわよ。」と言っては、季節のものを食卓へだしていたあの頃。

母が、大好きだったスイカの季節。

夜にもかかわらず
スイカと、プレゼントをわざわざ届けて下さった知人に、お世話をかけっぱなしです。

人見知りをして知らない人を怖がる猫が、知人の足もとへ、嬉しそうにすり寄ってたのには驚きましたが、小柄でパンツスタイルが多かった母と同じ小柄の女性を、母と間違えたのだと分かり、少し切なくなり・・・
今年初めてのスイカの味は、優しい甘さと涙の味がしました。