雨引城2 | えいきの修学旅行(令和編)

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その2では主郭と考える郭3から山上部を西に辿ります 
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 郭3は標高960mの天空に近い山上の小郭ですが、周囲に堀切、帯郭としっかりと造作されており、逃げ込み程度の造作ではなく、格式ある武門の領袖の座としての拵えに見えます。
 9,9'が明覚山で、宮坂本ではさらに西に下り郭10、堀ケ郭11、堀切コ、古城と続きますが、私は9'で引き返しました。
 
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その1と重複しますが、郭3東の二重堀切ウ・エ
灰野峠から24分。
 
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エは壁状
 
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郭3を東突端低部から
南(左)に土塁が設けられ御岳社が鎮座する。
北(右)に帯郭状に巻き、切岸下に二重畝状空堀オ
西(奥)は堀切カで居住区画と思われる郭2と区別される。
東は上の写真の二重堀切ウ・エ。
最も防備に手が込んでおり、明確に区別されている。主郭であろう。 
 
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北、低く帯郭状に巻く
 
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この下(北)に二重畝状空堀オ
 
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ちょっとわかりずらいが二重畝状空堀オ
 

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郭3主要部
雨引城主郭
須田当主の詰の場か。
異質な拵えは、それ以上の格式を意図した造作にも思える。
 
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南斜面
宮坂図には描かれいないが、竪堀のよう。
 
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御岳社南直下
強固な岩壁に守られている。
 
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西端は小郭が付随し、その下を堀切カが守る
 
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小郭下、堀カ
 
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堀カは居住区と思われる郭2と南北に区切る
 
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堀カを渡り、振り返ります。
 
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郭2から堀カ越しに郭3
 
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その左(北)
明確に郭3は区別されている。
須田当主の拵え。はたまた別な高貴な人物の陣所として手を加えたと考えることはできないだろうか。
 

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堀カから郭2
背後の高地は城内最高所郭1
 
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緩く傾斜があるが、広さがあり、北の低い低部には天水溜と思われる窪みがありる。
宮坂先生は山上の居住区であろうとしている。
 
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北の低い区画
天水溜のような窪みがある。
郭2、たんなる守備兵の居住区であろうか。
山上は高貴な人物の台所を備えた陣所に見ることはできないだろうか。
 

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高所郭1へ
 
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西突端は櫓台状に高くなる
右(北)に低く細長い郭
低いエリアのほうが郭として利用されたであろう。
 
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なかなか美しい
 
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郭2と合わせ、兵達の居住区だったのではないか
 
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郭1西端高地
ここが雨引城最高所標高970m 比高555m(北西山下本郷町より)
郭3と比べ造作はない。宮坂本も郭3を主郭、郭1は堡塁としている。
 
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 郭1西端高地から西尾根は、ぐーと下がり、途中大岩城へ至る尾根が派生する郭7、さらに下り鞍部に堀切キがある。
 
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いったん郭7
 
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郭7
 
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西端
このあたりから右(北)に大岩城に至る。
 
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岩尾根を降ります
(もうここまででいいんじゃないか。ただの尾根かもしれないし、また登ってくるんだぜ。) 
私の中の私がささやきます。
(でも明覚山はみておきたい。明覚山までは行こう)
 
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この岩平場は郭のよう
 
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遥かな鞍部
 
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鞍部 右(北・大岩城側)に堀キ
 
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堀キ
 
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見えている高地が郭8
遥かなり明覚山…
 
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郭8
おく、ぽこっと明覚山
 
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その前に堀切ク
 
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堀切ク
 
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明覚山
 
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郭9 明覚山
なにかあるか、と思ったが別段なにもない。
 
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ややくびれて、三角点のある高地へ 宮坂郭9´
 
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仰ぎ見た山の頂なので、来ないわけにはいかなかった。
 
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眺望は、期待ほどではない…。
 
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やや下り、細くなる
 
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山上西端
どんな落ち方するのか興味がある
 
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こちらは眺望がやや良い。
井上、善光寺方向。
 
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私はここまでで引き返しました。
この先宮坂本より引用
 西側27m下が10の曲輪になる。ここには若干の石積が認められる。西下の鞍部は自然地形手を加えて二重の堀状切岸があり、その先の11の峰と㋙の堀で一応の城域は終わっている。(宮坂 2014,p.307)
 追及せずにはいられないお方は、お出かけください。
 
参考文献 宮坂武男(2014)『信濃の山城と館8』、戎光祥出版
 
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竹の城から雨引城