125大峰城(長野市箱清水大峰山) | えいきの修学旅行(令和編)

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鞍骨城から見た善光寺後背の山城群
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犀川を前線に善光寺後背を固める。
 旭山城と葛山城の間には裾花川が流れ、天文二十四年(十月二十三日弘治元年に改元)の第二次川中島合戦では、武田方旭山城と上杉方葛山城は対峙した。
 主郭には昭和37年に模擬天守展望台が建てられ、観光用地として整備された…。
 ので、二郭まで車道が通り、二郭が駐車場になっている。現在、観光公開はされておらず天守展望台は大峰斎場建設の事務所になっている。
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駐車場は大峰城二郭
模擬天守建設という事故に幻滅していたが、意外に遺構は、残っていて、十分見応えはある。
ここも、模擬天守・駐車場という観念を捨て、主郭、主郭切岸、二郭と素直に観れば、なかなかいい城である。
 
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大峰城概念図
宮坂武男著 信濃の山城と館2を参考に作図
主郭、7郭を分断する堀イなど、黙して凄い。
写真右下駐車場の下段に、3郭、堀アがこれも黙して凄く横たわる。
駐車場に至る車道途中左手にも、明瞭に、堀キ、カ、オが残る。その2で。
 大峰某の居城とも伝わるが、善光寺後背の立地、堀の見事さ、模擬天守建設時の出土品(中国製の青磁、青白磁破片、銭貨など)から、甲越主力の在陣も考えられる城である。
 
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堀イ
 右・主郭、
左・7郭を分断する
 
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駐車場下に土塁つき三郭南西部
 
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三郭南東部
馬念さんの右い下には堀アが横堀として掘られている。
あの、これ凄いです。
 
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堀ア
堀向こうは4郭で、こちらが大手筋になるようだ。
 
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堀アは、ほぼ直角に折れ竪堀となる。
駐車場東屋すぐ下にあるが、観光利用されていたころ、訪れた人々は気づいていただろうか。
 
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三郭から堀アへ降りる切り口があり、虎口と思うが。
降ります。
 
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降りて切り口を見上げる
かなり険しく、虎口ではないかもしれない。
 
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降りて右(西)
直角に折れ竪堀となる。
 
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降りて左(東)
崖端、そのまま竪堀となる。
 
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4郭南下、5郭
大手筋を迎える郭
駐車場(二郭)に戻り、主郭、主郭北に向います。
 

 
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駐車場奥(二郭北東隅)から、観光用途時の門を通り主郭へあがります。
 意外に訪れる人がいるんだ、と馬念さんと感じ入っていましたが、駐車の車は斎場建設関係の方々の車でした。
 
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門を入り、階段を上がります。
模擬だが、雰囲気は悪くない。
 
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模擬天守前の広場
ここも主郭の一部。
階段あがってここを直進(写真右)すると北斜面に降りることができる。
まず左、主郭を見ます。
 
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模擬天守南 主郭 写真左に土塁が残る。
  模擬天守、悪く思っていましたが、、案外、この遺構の価値に気が付いていた人物が、この素晴らしい遺構を残しながらの観光用途を熟慮し、立案したのではないか、とさえ思えてきました。
  それにこの雰囲気、弘治元年の第二次川中島合戦に際し、旭山城に対峙する葛山城を支援する、越軍宗心(謙信)の本陣ではないかとさえ感じる。(私感ですが)
 
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主郭南端、二郭(駐車場)をみる
この切岸の鋭さ、ただの砦ではあるまい。
 
その2では、主郭北斜面、西の鞍部の堀切を辿ります。
 
参考文献 宮坂武男著 信濃の山城と館2