滝之川城
中村川と、中村川に流れ込む沢に挟まれた標高100mの山上に築かれている。三重の山城ベスト50を歩くには、城歴は記されていないが、伊勢平野から北畠の本拠多気へ入るルート上にあり、応永二十二年(1415)、室町幕府軍は、「中村口」から、北畠満雅を多気に攻め込んでいる。私もここから多気に攻め込みました。中村口を支える北畠の城であったのであろうか。
中村川と沢の合流点
橋を、ややためらいながら渡ります。
遊歩道のよう?
ためらいながら進みます。
やぶで右に折れ上がると龍川寺の前身と伝わる寺院跡
寺院跡?
きれいに削平、区画されている
最高所
居館?寺院跡?
南西隅 庭石であろうか
滝之川城へは、この背後を登ります。
尾根に上がり、右(北)に進むと、尾根を断ち切る堀切Cが待っています!もうためらってはいられません。
堀、郭の記号は三重の山城ベスト50を歩くに準拠します。
尾根を断ち切る堀切C
奥の高地は主郭I
堀Cから主郭Ⅰ
両脇は竪堀が幾重にも掘られ、廻り込みは困難です。
こちらの尾根から寄せた敵は、この堀底で主郭Ⅰ上から撃たれることになります。
城道は別方面からあったのでしょうか。
困難ですが、まず左(西)に回り込んでみます。
堀C西奥
端に、二条の竪堀DEがある らしい
主郭Ⅰの南西下の際、を回り込む地点
堀切Bが掘られている
さらに堀Aが掘られている
その向こうにⅡ郭
Ⅱ郭
Ⅱ郭から主郭Ⅰ郭西下
竪堀Kで行く手を阻まれ、上端を渡ろうにも、Ⅰ郭、Ⅳ郭から撃たれる
竪堀K
向こう、には竪土塁L
竪土塁Lの向こう、竪堀K北の郭
竪土塁Lを振り返る
主郭Ⅰ郭北下、J郭・Ⅳ郭切岸下を北東へ回り込む
城域 北東から東へ
東は堀切Nが断ち切る
東から滝之川城主要部Ⅳ郭を見上げる
堀切N上端からあがるルートになっていたであろうか。かなり厳しい。
東を断ち切る堀切N
Nの東に独立した小高地Ⅴ郭が有り、東からの敵に備えている。
三重の山城ベスト50を歩くによると、丘陵上の二つの山頂にそれぞれ独立的な曲輪を構築するスタイルは、北畠領域の城にいくつか見ることができるらしい。
高地Ⅴ郭
高地Ⅴ郭は、鋭い切岸と、その下には竪堀が二条掘られ、東を守る要地となっている。
その2では、最初の堀切Cから右へ、主郭Ⅰ郭東下から回り込んでみます。
こちらも厳しく素晴らしいです。
参考文献 三重の山城ベスト50を歩く