升方城 その2 | えいきの修学旅行(令和編)

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その2では石の門方向から寄せる敵に対する、南東への普請を辿ります
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 こちらも、主郭の虎口脇に櫓台を設け、ルートと虎口を厳重に監視しています。
主郭を降りる道は、寄せ手から見えないようなスロープにより二郭へ降ります。佐伯哲也氏は「完全な枡形虎口までは発達しておらず」という桝形様の虎口10で迎えいれます。その先に平場を置き、細い道を湾曲させて頭上から攻撃を浴びせることができます。また、その湾曲ルートを通すために畝状空堀群を設け、まわり込みを防いでいます。この防御普請の底にあたる11地点には横堀が掘られ関門となっています。そこからは、寄せ手を寄せ付けない威容のまさに大城塁が立ちはだかっています。
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主郭
右てに井戸跡があります
奥に升方城の石碑があり、そこが櫓台9です。
 
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主郭にのこる井戸
 
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主郭南東隅、升方城跡の石碑のあるところが櫓台9ただし、石積は社ものか城遺構かは不明。
わきの虎口に横矢をかける。
 
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櫓台9から虎口10をみる
上がってくるルートと桝形様の虎口10を厳重に監視する。
 
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降りていきます
敵が寄せる虎口の反対側に曲がります。
 
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したから
 
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桝形様空間
桝形様の右側土塁には石積があります。
右に主郭したをまわり込む先の土塁にも石積が残ります。
 
振り返って主郭から降りてくるスロープをみます。
 
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竪堀があります
 主郭から降りてくるスロープは、寄せ手から見えないように、、また攻撃されないように設けられているのではないでしょうか。
 
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石積の残る二郭東の土塁
 
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石積
 
虎口10へもどります
 
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虎口
 
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虎口さきに平場があります
 
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ぐーと曲がります
 
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さらに湾曲します
向こうは畝状空堀群地帯
このへんを上から
 
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11地点左には横堀を堀り、右には畝状空堀群を伏せまわり込み展開を制限する。
 城外から寄せる敵は、11地点からこの湾曲ルートを頭上攻撃を受けながら攻め登らなければならないように設定されている。
 
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11地点 堀 
 
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石の門方向城外へ
 
振り返って升方城
 
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寄せ手を寄せ付けない威容で立ちはだかる
 
参考文献 佐伯哲也著 越中中世城郭図面集 現地説明版