平成２４年２月１４日～３月２５日の間、長岡市立科学館（長岡市柳原町２－１）で河田家文書展が開催されています。場所はここhttp://yahoo.jp/Pr50tg
河田豊前守長親（かわだ・ながちか）は近江出身で、謙信上洛の際に召抱えられ、謙信の側近にあって薫陶をうけ、謙信が一時継いだとされる古志長尾の名跡を継ぎます。豊前守は古志長尾当主が受領名としたものです。
越軍の外征先、分国とした地（関東では上野沼田城、北陸では越中松倉城など）に栖吉衆とともに派遣され、前線の司令官として睨みをきかせ、統治、防衛、外交の要として活躍しました。その方面の外交窓口として、謙信への取り次ぎを依頼する大名級の人物の河田長親宛て書状に、その地位の高さが伺われます。
昨今の騒ぎのような催しではなく、華美ではありませんが、質実剛健の長岡らしい良い展示です。
３月２５日までの企画展示ですので、興味のある方はこの機会にお出かけください。
その１では、関東方面における活躍を示す文書３点を紹介します。
史料１
永禄５年
河田長親宛
足利藤氏書状
長岡市学芸員の方の作成の解説シートに、的確かつわかりやすい現代語訳とみどころが記載されています。写真はその解説シートです。
史料２
永禄７年河田長親宛
長 尾景長書状
史料３
永禄１２年
河田長親宛
三楽斎道誉太田資正・梶原政景連署覚書
その２で北陸方面における活躍を示す、天正２年吉江喜四郎宛河田長親書状、天正４年（推定）河田長親宛足利義昭御内書を紹介します。
参考文献 企画展「河田家文書展」解説シート