カルシウム不足はなぜ悪いか | 分子栄養学のススメ

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分子栄養学の確立者である三石巌によって設立された会社“メグビー”のブログです。

三石巌の書籍で、現在絶版して読むことができない物の中から、その内容を少しずつですが皆様にご紹介させていただきます。

 

カルシウム不足はなぜ悪いか

 カルシウムは骨に蓄積されている。骨のタンパク質「コラーゲン」に結合しているのだ。カルシウムはまた、血液中にある。タンパク質に結合した形のものと、イオンの形のものとがある。これらの血中カルシウムの量は、血液100ミリリットルあたり10ミリグラムであって、健康人の場合、タンパク結合型が6ミリグラム、イオン型が4ミリグラムとされている。病気をしたり、疲労したりすると、タンパク結合型カルシウムがふえ、イオン型カルシウムがへる。危篤の病人では、イオン型が血液の100ミリリットルあたり1ミリグラムにも低下する。

いずれにしても、血中にはほぼ一定量のカルシウムがある。血清カルシウムイオン濃度がさがると、血清タンパクがカルシウムイオンを放出して、これを補充する。このとき、血中カルシウムの量がへる。その情報をうけると、「上皮小体」(副甲状腺)がホルモンを分泌し、これが長骨の骨端からカルシウムを放出させる。だから、カルシウムを摂取しないと、骨が縮むことになる。

 カルシウムイオンは、筋肉の収縮にも、血液の凝固にも、白血球の運動性にも役割ともっているから、不足はまずいのだ。

 

〔三石巌全業績−11 健康ものしり事典(絶版)P202より抜粋〕