健康相談をしていると「膝が痛いのですが何を摂取すればいいですか?」というご相談をされる方が多くいらっしゃいます。
もちろん、栄養対策で改善される方もいらっしゃいますが、それだけではなかなか改善されない方もいらっしゃると思います。
また、コロナ禍で外出が制限され、2020年以前に比べて運動不足になったり、筋力が低下していると感じていらっしゃる方も多いようです。
活動量が減ると筋肉が衰え、さらに活動量が減り、関節を動かさないことで、膝の痛みも出てしまうというように悪循環に陥ってしまいます。
今回は膝の痛みに影響し、身体を支えている足に焦点を当て、膝にお悩みを抱えている方にぜひ取り入れていただきたい足指の体操をご紹介したいと思います。
足指は開いていますか?

小学校の体育の時間などにこのような手押し車の体操をしたことがありますか?
この時に地面についている手は指を閉じている状態ではなく、開いている方が安定してしっかりと地面を進むことができます。
これと同じように、足も足指が閉じているより、開いている方が地面との接地面積が広く、安定して身体を支えることができるとイメージできるのではないでしょうか?
ご自身の足を見て、歩いているとき、立っているときに足指が開いてしっかりと地面についているか確認してみましょう。
足のゆがみとは?
足に合わない靴や靴下、ストッキングを履き続けると、常に足指に外からの圧力がかかった状態が続くため、足の指が変形し、ゆがんでしまいます。
合わない靴を履いて歩くと、異常に足が疲れたり、痛みが生じたりする経験をしたことがあると思います。足に合う靴を履いていれば、長い間履いていても、疲れたり痛みが出ることはほとんどありません。
足のゆがみは、足の指を日常的に使わず、動かさなかったため、足の筋肉が衰え、固まってしまうことで起こるとされています。
このような状態を放置すると、毎日少しずつ足の指が変形し、外反母趾や内反小趾、かがみ指、寝指、浮き指などになってしまいます。
ご自身の足をチェックしてみましょう。
どの形になっていますか?
理想的な足の形は一番右側の末広がり型です。
足指が理想的な形で伸びて開いていると、地面との接地面積が大きいため、まっすぐ安定して立つことができます。
ところが、靴下や靴の中で足指が縮こまり変形してくると、土台が不安定になって、それをかばうために、身体にゆがみが生じます。その結果、O脚になったり、変形性膝関節症になったり、あちこちに痛みが出てくると言われています。
理想的な足指を目指すには・・・
足が身体を支える土台として機能するために、ゆがんだ足指を治すにはどうすればいいのでしょうか。
まず、足指を使うことができているか確認するための体操です。
日常的に足指を使うことができていれば、簡単にできると思います。
足指じゃんけん
足指の動きを簡単にチェックすることができる体操です。
手のじゃんけんと同じように『グー』『チョキ』『パー』をします。
ひとつでもできない場合は、足指が伸びていないことになります。
グーは足の第三関節まで曲げるようにしましょう。
パーはどの指も同じ間隔で開き、手の人差し指が余裕をもって通せるようにしましょう。
チョキは親指が上(チョキ①)にも下(チョキ②)にも曲げられることが理想です。
足指じゃんけんができない場合は足指は使えておらず、足指の機能低下から膝や腰などに負担がかかっている可能性があります。
足指をのばす体操
靴下や靴の中で縮まってゆがんだ足指をのばす体操です。
すわって簡単にできるので、テレビを見ながらでもちょっとした時間に行ってみましょう。
1.いすや床に座って、太ももの上に片足をのせる。
2.足指の間に反対側の手の指を入れ、優しく握る。
3.足裏を優しくのばし、5秒キープ。
4.足の甲側を優しくのばし、5秒キープ。
5.この動きを15回ずつ交互に両足行いましょう。トータル3分ほどでできます。毎日、できるだけこまめに行いましょう。
<ポイント>
足指の根元に隙間を作りましょう。
ねじったり、強く曲げたりせず、卵を握るように優しく握ってください。
足の間に指が入らない人は押してのばすだけでも大丈夫です。ゆっくり行ってください。
90度以上曲げないようにしましょう。
無理に曲げると筋肉が緊張してこわばり、逆効果になってしまいます。
足指をのばす体操のイラスト:みらいクリニックHPより引用
身体を整える基本の栄養対策
身体の組織(筋肉、靭帯、軟骨など)を維持するためには良質タンパク、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ミネラル(亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄など)などの栄養素を摂取することが必要です。
これらの栄養素は身体の代謝機能を正常に近づけるためにも必要な栄養素ですので不足なく摂取することが大切です。
また、活性酸素は常に体内で発生していますが、様々な病気の原因の一つであり、炎症を助長させるため、できるだけ取り除くことが大切です。
活性酸素対策にはビタミンC、ビタミンE、植物ポリフェノール、コエンザイムQ10などの栄養素の摂取をお勧めします。
膝の痛みについての栄養対策はこちらをご覧ください。
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参考
みらいクリニックHP【ゆびのば体操】