ストレスとは何か | 分子栄養学のススメ

分子栄養学のススメ

分子栄養学の確立者である三石巌によって設立された会社“メグビー”のブログです。

三石巌の書籍で、現在絶版して読むことができない物の中から、その内容を少しずつですが皆様にご紹介させていただきます。

 

ストレスとは何か

 ストレスとは、元来は物理学用語であって、外力によって変形した弾性体の内部におきた力をさすことばである。生体の場合、この外力に相当するものを「ストレッサー」という。ストレッサーを列挙すると、心痛、苦痛、疼痛、過労、酷暑、酷寒、不快指数高値、餓え、渇きなどとなる。

 腹がへっても、脚が痛くても、のどがかわいても、ストレスがおこる。ストレスという名の生体の反応は、二段階にわけられる。

 ストレスの第一段階は「警告期」である。このとき、体温低下、白血球減少、血液濃縮、体液酸性化がおこる。悪くすればこれが命とりになるが、順調なとき、副腎皮質がコーチゾンに代表されるホルモンを分泌し、血圧、体温、血糖値などを高めて、警告期にあらわれた異常を回復する。

この第二段階を「抵抗期」という。

 ストレッサーが攻撃の手をゆるめないと、副腎皮質はバテる。このとき、副腎の肥大、リンパ系器官の萎縮、消化器の潰瘍、血液諸因子の異常などがおこる。この第三段階を「消耗期」という。これを回復するためには、タンパク質、ビタミンEとビタミンCなど、副腎皮質の要求するものを摂取することだ。

 最上の方法は、平常からそれらの栄養物質を十分にとって、ストレッサーに対抗できる条件を整えておくことである。

 

〔三石巌全業績−11 健康ものしり事典(絶版)P129より抜粋〕