発ガン物質にはどんなものがあるか | 分子栄養学のススメ

分子栄養学のススメ

分子栄養学の確立者である三石巌によって設立された会社“メグビー”のブログです。

三石巌の書籍で、現在絶版して読むことができない物の中から、その内容を少しずつですが皆様にご紹介させていただきます。

 

発ガン物質にはどんなものがあるか

 山極勝三郎、市川厚一の両氏が、ウサギの耳にコールタールをぬって人工的にガンをつくったのは一九一五年である。ガンの実験的研究はここにはじまり、発ガン物質の懸念もここにはじまった。両氏のヒントは、コールタールを扱う労働者にガンの発生する例があったことにある。
 のちの研究で、コールタールの発ガン物質が三、四ベンツピレンであることがわかった。この物質は、車の排ガスにもタバコの煙にもふくまれている。
 発ガン物質として強力なものは、アミノ酸トリプトファンの熱変性物トリップPである。タンパク食品がこげると、この物質がつくられる。穀類、豆類にはえるカビの毒アフラトキシンも、強力な発ガン物質である。
 そのほか、発ガン物質として、アゾ色素、タール色素、ニッケル、コバルト、ベリリウム、砒素、クロム、アスベスト、クロロホルム、DDT、各種殺虫剤、各種除草剤、バターイエロー、ニトロフラン、ポリ塩化ビニール(接着剤、塗料)、ポリエチレン(接着剤、塗料)、カフェイン、ジメチルニトロソアミンなどがある。
サッカリンも問題になるが、発ガン性はトリップPの数万分の一である。

〔三石巌全業績−11 健康ものしり事典(絶版)P218より抜粋〕