食中毒でこわいのはなにか | 分子栄養学のススメ

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分子栄養学の確立者である三石巌によって設立された会社“メグビー”のブログです。

三石巌の書籍で、現在絶版して読むことができない物の中から、その内容を少しずつですが皆様にご紹介させていただきます。

 

食中毒でこわいのはなにか

 飲食物を口にいれたあとで、嘔吐、下痢、腹痛などがおきれば、まず食中毒である。食中毒は、ふつうは急性である。
 細菌性の食中毒には、感染型と毒素型とがある。前者は、サルモネラ菌、大腸菌、好塩菌などが口からはいるとおきる。後者は、ボツリヌス菌、ブドウ球菌などの菌毒からおきる。非細菌性の食中毒は、毒キノコ、毒草、フグなどが口からはいるとおきる。サルモネラ菌は、ネズミやゴキブリの媒介で、肉や卵にとりつく。これを食うと、半日か一日後に吐き気、下痢、腹痛、発熱などに見舞われる。ひどい場合は、けいれんや意識障害をおこして死ぬケースがある。
 好塩菌の感染の主なものは「腸炎ビブリオ」による。細菌性食中毒の70%は腸炎ビブリオが犯人だ。この菌の付着した魚介を生食すると、十数時間以内に腹痛がおきる。これを調理した包丁やまな板から、漬物に細菌がうつることもある。症状としては、吐き気、腹痛、下痢、発熱などがある。ボツリヌス菌の毒素は神経系統をおかす。ソーセージ、ハム、ベーコンなどからくる場合が多い。筋肉麻痺、眼球運動障害、複視、嚥下障害、呼吸麻痺などがおこる。

〔三石巌全業績−11 健康ものしり事典(絶版)P228より抜粋〕