三石巌の書籍で、現在絶版して読むことができない物の中から、
その内容を少しずつですが皆様にご紹介させていただきます。
アレルギーとは何か?
アレルギーとは、「変わった動き」を意味することばである。
花粉とか、牛乳とか、体タンパクと異なる「異種タンパク」が体内にはいったとき、鼻水がでたり、くしゃみがでたり、じんましんがおきたり、紫斑病になったり、喘息がおきたり、むくんだり、変わった動きがでてくれば、これをアレルギーという。そして、アレルギーの引き金をひいた原因物質を「アレルゲン」という。
アレルゲンがからだに侵入すると、それが抗原となって抗体をつくらせる。アレルゲンが免疫監視機構にひっかかったのである。
原則として、抗体は抗原を不活化すれば用がすむわけだが、これが行きすぎになると、過剰防衛となって、変わった動きをおこすのである。
それがすなわち、アレルギーというものである。アレルギーの治療では、アレルゲンと疑われる物質を皮膚に接種し、反応を見る。花粉を接種して皮膚が赤くなるようだったらこれがアレルゲンだ、と判断する。この「パッチテスト」によって、何がアレルゲンであるかをつきとめたら、こんどは、アレルゲンのエキスを少しずつ注射してならすと、過剰防衛が減弱する。これを「減感作療法」という。
〔三石巌全業績-11 健康ものしり事典(絶版)P64より抜粋〕