生活と生理現象
人生とよばれる生活の断面のなかに、われわれは、幸福とか運命とか、さまざまな側面を思いうかべる。
しかし、幸福も運命も、客観的に把握することがきわめて困難である。
したがって、衣食住と人生との関係に客観性をもとめることは容易ではない。
このような場面において、生活科学は、むしろ消極的な役割を演じる。
生命とよばれる生活の断面には、さまざまな生理現象がある。
この生理現象どうしのあいだに関係があり、これらと外部環境の諸要素とのあいだにも関係がある。
生理現象はすべて健康につながるから、これらの関係を、客観的なものとしてとらえようとわれわれがつとめるのは、人間の本性からして当然のことであろう。