「発酵が生み出す独自の漬物」
長野県のGI登録産品(地理的表示保護制度)には、「市田柿」とともに「すんき」があります。
この制度は、地域ならではの産品を地域の知的財産として保護する制度で、登録によってGIマークという統一したロゴマークを使い、GIブランドとして産品の特徴や魅力を見える化することができます。
農林水産省では国内外における模倣品対策のために、GI産品の名称・ブランドを保護し、成功事例の横展開、市場展開を通じて「GIブランド」の確立を目指しています。
木曽の「すんき」は、塩を使わずに発酵の力で木曽の赤かぶを漬物にした保存食です。
京都の三大漬物に「千枚漬け」「しば漬け」「すぐき漬け」がありますが、すぐき漬けは、塩を使った漬物です。
また、三大発酵には、乳酸菌の「乳酸発酵」と、酵母菌の「アルコール発酵」と、酢酸菌の「酢酸発酵」がありますが、木曽のすんき漬けは乳酸発酵による無塩漬物です。
木曽には「芦島かぶ」「細島かぶ」「開田かぶ」「吉野かぶ」「三岳黒瀬かぶ」「王滝かぶ」の6種の赤かぶがあります。
集落ごとに種が継承されてきたようで、取材をした際には、おいしく漬かるお気に入りの品種を教えてくださる方がいました。
すんき漬けには、本来「王滝村方式」と「開田村方式」があるそうです。
発酵の種菌の違いで、王滝方式は干しすんきを使い、開田村方式は野原に自生する熟したズミの木の実を潰したモノを使うようです。
一般には、発酵したすんきを種菌として翌年に繋いで行く作り方が普及されています。
木曽を訪ねたのは、ずいぶん前になりますので、現在も6種の株が揃うかは分かりませんが、貴重な「すんき漬け」を、さらに品種ごとに比べられたら愉しそうです。
この貴重な赤かぶを伝承するためには、"食べて応援!"も大切なチカラです。
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