手術直前、【帝王切開はちゃんとしたお産】と言われて勇気を持てた~今日は看護の日~ | FLOWERS~ めぐみの夢恋語り~・ブログで小説やってます☆

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入院したこと、ある?

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皆様、おはようございます。

 今日は「看護の日」なんですね。
 
 偶然ですが、今日は二カ月ぶりに歯科大受診の予定です。そろそろ
 
仮歯を本物の歯?にかえなければならない時期ですが、どうも前回、
 
変えてすぐに歯茎が炎症を起こして痛い思いをしたので、なかなか踏
 
み切れずにいます。
 
 さて、看護というと、真っ先に思い出すのは看護士さんですかねぇ。
 
 私のイメージする看護士さんは大抵、明るく優しいとか親切なという
 
ものがあります。
 
 もしかしたら、このお話はしたかもしれないんですけど、良かったら聞
 
いて下さいね。
 
 私は四度の帝王切開を経験しました。
 
 皆様のお話を聞いていると、帝王切開って楽だとか、産みの苦しみを
 
体験しなくて良いだとかいうイメージがあるみたいですが、間違っても、
 
そんなことはありません。
 
 もちろん、普通分娩にも陣痛という痛みがありますから、一度も普通
 
分娩を経験したことのない私にはその大変さは本当のところ、判らな
 
いと思います。(ただし、陣痛は経験あります)
 
 ただ、帝王切開って、けして楽なものではありません。手術の中では
 
比較的安全だといわれていても、やはり開腹手術なのですから。
 
 しかも全身麻酔じゃないから、処置中はずっと意識があるから、そう
 
いう恐怖とも闘わなければならない。術後は麻酔が効いているから痛
 
みもそこまでじゃないけど、薬が切れてきたら、もうかなりの痛みが来
 
ますし。私自身、術後は数時間ごとに痛み止めの座薬をして貰いまし
 
たけど、少し早めに切れるんですよ。
 
 でも、痛み止めって使える時間が決まってるので、その時間が来るま
 
ではできない。だから、時計を見ながら「あと何時間、何時間」と痛みを
 
堪えていました。
 
 何で、そんなに痛いのかと看護士さんに訊いたら、「出産後に子宮が
 
元に戻ろうとする後陣痛と術後の傷の痛みがダブルで来るから」という
 
ことでした。
 
 術後も二日は点滴の管に繋がれて、寝たまま。絶食が続いて、やっ
 
とおかゆが食べられる、、、私、お腹が空きすぎて、最初に出た全粥を
 
残さず平らげて、看護士さんに笑われたことがあります。
 
 
 管がやっと取れたと思えば、今度は歩行訓練。その前に赤ちゃんに
 
授乳するのもベッドで点滴の管をつけたまま初授乳。
 
 管を取って初めてベッドに身を起こしたときは「うぉおー」と叫びたい
 
ほどの激痛が痛みがお腹に走って涙が出ました。
 
 まあ、そんなこんなで、やはり、楽なものではないのです。
 
 よく帝王切開は「出産ではない」といわれる方がいます。
 
 あの言葉は実はは傷つくものです。皆さん、緊急にせよ予定にせ
 
よ、誰も最初は普通に産もう、産みたいと思っていたはず。大抵は赤
 
ちゃんの安全を優先して、帝王切開という方法を選択します。
 
 私も第一子出産後は、落ち込みました。
 
―何で、自分は普通に産めなかったんだろう?
 
 夫婦で呼吸法も勉強したし、両親学級にも通いました。普通に産む
 
はずだったのに、陣痛が来て一日が経過した頃、胎児の心音が停止し
 
てしまいました。
 
 ドクターが言われた言葉を今もはっきりと憶えています。
 
―時間がかかっても下からお産はできますが、普通に生まれるのを
 
待っていては、死産になる可能性が高くなります。赤ちゃんが元気な中
 
に出してあげましょう。
 
 赤ちゃんが死ぬなんて、考えられませんよね。誰でも帝王切開を選
 
ぶと思います。
 
 手術の準備をしている間にも、赤ちゃんの心音は何度か止まりまし
 
た。
 
 そうやって、ウチの娘は仮死状態で生まれてきましたが、帝王切開
 
のお陰で無事に生まれ、もう二十歳になろうとしています。
 
 二度帝王切開をすると、3度目はもう普通分娩ができません。子宮破
 
裂の怖れがあるからです。なので、第三子以降は必然的に予定帝王
 
切開になりました。
 
 その第三子出産のときは、手術予定日の二日前に入院しました。
 
 
 当日は手術室までは歩いていきます。
 
 部屋を出る間際、付き添いにきてくれた看護士さんがベッドの準備を
 
 
整えつつ
 
「お産は一時間ほどで終わります。お産が終わったら、またここに戻っ
 
てきますからね」
 
 と優しく言いました。
 
 「お産」と看護士さんは言ってくれました、「手術」ではなく、「お産」と。
 
 胸が熱くなりました。馬鹿みたいですが、それだけのことがとても嬉し
 
かったのです。
 
 帝王切開で出産する妊婦さんのどれだけがそこまで気にするかは判
 
りません。でも、私はそこまで気にしていました。
 
 それだけ帝王切開というものは「普通ではないのではないか」と自分
 
自身がコンプレックスをいだいていたのです。
 
 ですが、その時、看護士さんが「お産」だとごく普通に明るく言ってく
 
れたことで、随分と自信と勇気が持てました。
 
 あれから十数年が経過し、今では帝王切開で出産したからこそ、我
 
が子たちは皆、無事に生まれてこられたのだと思っています。
 
 ですが、これから帝王切開を経験される方、或いは予期せず赤ちゃ
 
んのために帝王切開になってしまった方、やはり最初はどなたもショッ
 
クは受けるだろうと思います。
 
 間違っても、そんな方に帝王切開はお産ではない、、なんて言わない
 
で下さいね。
 
 新米ママは明るくふるまっていても、きっと傷つくはずですから。