最後の雪。 | FLOWERS~ めぐみの夢恋語り~・ブログで小説やってます☆

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雪にまつわる思い出教えて ブログネタ:雪にまつわる思い出教えて 参加中


皆様、こんにちは。


 雪にまつわる想い出、、、というと、やはりコレしかないかな。


 たぶん、前のお話とカブッてしまうかもですが、良かったら、聞いてくださいね。


 私の住む岡山でも、雪は滅多に降らない。


 その分、やはり雪にまつわる想い出というのは鮮やかに記憶に残っています。


 とはいえ、これは岡山ではなく、大学時代に京都にいたときのこと。


 今はもう亡くなった友達と見た雪、この光景が、私が今まで見た雪の中ではいちばん美しい


 雪でした。


 その友人については、以前、お話ししたことがあるので、もうあまり触れませんが、


 二十歳で大学在学中に自殺して亡くなった女友達です。


 当時、私は19歳、彼女は二十歳。


 彼女が留年していたため、学年は同じでしたが、実年齢は一歳上でした。


 出席番号が近く、自然と講義で同じグループになることが多く、友達になりました。


 私は大学寮から通学しており、彼女は近くの下宿暮らしでした。


 二度ほど下宿に遊びにいったこともあります。


 母から、―そういうときは何かちょっとした手土産を持っていきなさい。下宿だったら卵とか、


 お肉だとか、役に立ちそうなものが良いわ。


 とアドバイスされていたため、最初は卵、二度目は挽肉を持参。


 二度めのときは私が雑炊が好きだというので、彼女が雑炊を作って、ふるまってくれました。


 私が持参した挽肉入りで、とても美味しかったのを憶えています。


 その彼女と見た雪は、大学の六時間目が終わり、寮の方へと続くなだらかな坂道を


 二人で歩いているときでした。


 かなり激しく降っており、二人とも傘をさしていました。


 長い道の途中に、ポツポツと外灯が立っています。


 傘の下から見ると、漆黒の闇空から、ひっきりなしに白い花びらのような雪が舞い落ちてきて、


 その雪が外灯の灯りに照らし出されていました。


 外灯の光に浮かび上がった雪がくるくると風に舞い流され、漂ってゆくのが


 とても幻想的で儚く、まるで現実の世界のものとは思えないようなな眺めでした。


 彼女と見た最後の雪でした。


 それから十数日後、友達は自ら列車に飛び込んで、あまりにも短い生涯を終えてしまったのです。


 今も雪というと、そのはるか昔に友達と見た儚くも美しい雪を真っ先に思い出します。


 後は、これは比較的最近、岡山のもちろん自宅で見た雪です。


 数年前、ちょうど1月7日に雪が降りました。


 その日の朝は、我が家では七草粥を食べるのが毎年の習慣なので、


 皆、そろって七草をいただきました。


 その時、ふと窓を見たら、二階なのですが、灰色に塗り込められた空から


 白いものが舞い始めていました。


 ―道理で冷えると思った、初雪だよ。


 誰かがいい、皆が一様に外を見ました。


 食事後、階下に降りて吹き抜けの廊下に立って、空を見上げました。


 相変わらず、雪は病むどころか、ますます激しくなっていました。


 誰も私以外にはいないのではないかと思うほど、静謐な空間、


 灰色の空から降りしきる白い雪。


 ずっと眺めていると、何か物語りの世界に迷い込んだような錯覚に囚われ―笑


 妄想に浸りそうになるので、慌てて暖かい室内に戻りました。


 そのときに閃いて描いたのが、コチラ。


 物語りの冒頭は、降りしきる雪を眺めるヒロインのモノローグで始まる


 小説です。


「手紙~天国のあなたへ~」 朝鮮王朝時代、実在した思悼世子の悲劇を描く。


世子を愛した少女の回想を通して、心優しい青年の姿を描く。

☆http://otona-novel.jp/viewstory/index/9785/?guid=ON


 雪というと、私はどうしても幻想的なイメージがあるのですが、


 やはり、滅多に降らない地方に住んでいるからなのかもしれませんね。