冬の雨は
冷たくて どこか切ない
季節を経るごとに 変わってゆく あなたの心のようで
見ているのが少しつらい
あなたの心が私から離れてゆくのを
私は ただ黙って見送るだけ
いつか あなたは 私の許を去ってゆく
その秘めやかな哀しい予感が
私の心を臆病にする
あなたの腕の中で
身体だけはこんなに燃えているのに
心だけは しんと冷えている
いいえ あなたの指先の動きに翻弄され
乱れてゆくたびに 心だけはますます氷のように冷えてゆく
-この矛盾
あなたは気づいているだろうか
冬の雨がこんなにも冷たい教えてくれたのは あなただ
今夜も私はまた あなたの中で幾度も花びらを散らす
ただ あなたの中の矛盾を忘れるために
ひそやかに 確実に近づいてくる別離の予感を感じないために