


下崎さんは「日テレ版」のフィルムを会社から購入して、自宅に秘蔵していたという。そのフィルムを保存用にDVD化したものを2017年11月、個人的に見せてもらった。
日テレ版は、現在のテレ朝版とはテイストがかなり違う。のび太は悪ガキっぽいし、ドラえもんは間が抜けている。ドタバタギャグだ。
視聴率低迷のテコ入れのためか、第1クール(1〜13回)と第2クール(14〜26回)でドラえもんの声優が男性から女性に代わっているのが特徴だ。前半は『平成天才バカボン』の「バカボンのパパ」を手がけた富田耕生。
2クール目からは後に『ドラゴンボール』の孫悟空の声で親しまれる野沢雅子に声が変わり、ボーイッシュで元気なキャラになった。
ジャイアンは体格が良くて力持ちだがガキ大将っぽくない。むしろ裕福な家に住んで威勢がいいスネ夫が子供の間で威張り散らしていた。
さらにジャイアンの声を担当しているのは、テレ朝版でスネ夫を担当した肝付兼太のため、注意してみていないと、どっちがどっちの台詞なのか混乱してしまうことが必至だ。
幻の「日テレ版ドラえもん」より記事を引用