
国民的なアニメ『ドラえもん』には全く再放送されない幻のバージョンがある。1973年に日本テレビ系で全国放送されていた通称「日テレ版ドラえもん」。視聴率は振るわず、僅か半年で終了した。その6年後、現在まで続くテレビ朝日系での放送が始まるのとほぼ同時に「日テレ版」の再放送は一切なくなった。最後の再放送は1979年8月3日の富山テレビだ。それから40年以上が経った。「日テレ版」は、ビデオやDVD、ブルーレイなどのメディア収録されることもなく、『ドラえもん』の関連書籍でも触れられることの少ない「幻のテレビ番組」だ。
「ひどい作品と言われることもありますが、そんなことはありません」そう言って、東京郊外で初老の男性がDVDプレイヤーを起動した。
液晶テレビからは、今のテレビ朝日版とは全く違う『ドラえもん』のオープニング映像が流れた。「ぼくのドラえもんがまちを歩けば、みんなみんなが振り返るよ」と、演歌のような女性ボーカル。それに合わせて、ドラえもんとのび太が「ヘリトンボ」で飛んでいく。
幻の「日テレ版ドラえもん」とは?より記事を引用