

















鹿島鉄道線、元々は鹿島神宮への参宮鉄道として計画されたものであった。当初の計画において起点は石岡駅ではなく、同じく常磐線の高浜駅であった。浜駅で鉾田方面と現在の鹿島線延方駅方面に分岐する計画だったが、浜駅から延方方面への建設を早期に断念したため、鹿島神宮への延伸は叶わなかった。
代わりに会社は舟運を兼営し、海陸接続となる浜駅に入り江を設けて専用埠頭を建設した。浜駅から鉾田駅方面へ直角に曲げて延伸しているのは、当時は付近一帯がタバコの産地であり、貨物需要を見込んだためといわれる。
戦後、鹿島神宮へは国鉄鹿島線(鹿島臨海鉄道大洗鹿島線からの乗り入れを含む)が建設。関東鉄道からの分離の際、当初の社名が採用された筑波鉄道に対し、鹿島参宮鉄道が前身の鉾田線は「参宮」を外した鹿島鉄道とされた。
最後に行われた2006年(平成18年)3月18日改正ダイヤにおいては、全列車が各駅停車で日中時間帯は1時間に1本運行されていた。
他に区間運行列車として石岡 - 常陸小川間の列車が1時間に1本程度運行されるほか、早朝と夜には石岡 - 玉里間の列車も運行されていた。
石岡 - 常陸小川間は日中1時間あたり1 - 3本運転され、石岡駅で接続するJR常磐線普通列車より本数が多い時間帯があった。ほとんどの列車が1両での運行であった。朝方の一部列車やイベントの際には、2-3両での運行も見られた。
廃線後、傍系のバス会社「関鉄グリーンバス」は、鹿島鉄道線廃止日の2007年(平成19年)4月1日より、旧鉄道線にほぼ沿った形で路線バス(かしてつバス)の運行を開始し、旧鉄道利用者の代替交通を確保している。
走行できる道路の関係上、借宿前駅に限り代替バスが補完していない。また、旧駅名と停留所名は必ずしも一致していない。
線路跡地(石岡駅 - 常陸小川駅間)は路盤を取り払った後、茨城空港(百里飛行場)へのバス専用道路(かしてつバス専用道)となり、2010年(平成22年)8月30日に専用道経由のバスの運行が開始された。


