









夕食の機内食は離陸して1時間半も過ぎてから運ばれました。成田空港に来るまで移動が煩雑だったので、モノを食べる機会がなかったのです。夕食の機内食はチキンを選びました。サラダにはキユーピーゴマ風味のドレッシングが付いて好きな味で良かった。チキンの付け合わせは歯が無くても食べられる柔らかいクスクスでした。デザートはティラミスです。腹が減っていたので完食しました。
機体が日本海溝の更に東側に向かった頃、機内が消灯されたので薬を飲んで寝ることにしました。座って寝るなんてしないので、自分が眠られないタイミングで寝るにはこれが一番良いです。元々慢性蕁麻疹を患っていて、今はジェネリック医薬品のケトチフェンを飲んでいます。
平たく言うと胃薬としても処方されますが、これを服用すると副作用で眠気が襲います。トイレが近いので起きたら外が明るくなってダラスまで後3時間のフライトでした。CAがミネラルウオーターを配布するタイミングで隣の方にお願いポーズを取ってトイレに向かいます。
トイレの脇にミネラルウオーターとオレンジジュースが置いてあったのでCAからいただきました。定期的に水分を取らないと持たない体質なので致し方ありません。これでエコノミークラス症候群にならなくて済みますね。
現在のフライト位置はアメリカ西海岸でバンクーバーの上空です。フライト画面で現在地を確認するのが好きなので、フライト画面は常に付けっぱなしです。
デンバー上空が見えた頃に朝食が運ばれました。閉まっていた機内の窓を開けるとロッキー山脈の稜線に沿って雪が積もって美しいです。
サンタフェを過ぎた頃に朝食のヌードルと果物を食べ終えたらダラスまで後1時間を切りました。眼下には米国特有の耕作地帯であるセンターピボットが同心円状に幾つも見えています。
この耕作方法は砂漠地帯の耕作に良く見られる光景で、地下水を汲み上げた400mの配管が同心円状に廻って耕作地に水を掛けるのでその地形になるそうです。昭和末期にNHK教育TVの地理講座を見て覚えました。アメリカでは中央部の大部分をオガララ帯水層が占めています。
グレートプレーンズの地下に分布する世界最大級の地下水層で、総面積は450,000km2(日本の国土の約1.2倍)に及び、同国中西部・南西部8州にまたがります。名称はネブラスカ州西部の町オガララ(Ogallala)に由来します。
右下の写真は米国コロラド州のセンターピボット。ドロップ型のスプリンクラーが確認できます。センターピボットは、平均半径400m、最大1kmの円形農場にスプリンクラーを1日あたり1回から12回程度周回させることで行われます。このときに移動速度の速い周辺部の散水量を多くして、散水の不均一を防いでいます。
乾燥地帯の地下水は何十万年もかけて貯まったもので容易に再生するものでは無いにも関わらず、米国のオガララ帯水層では灌漑を目的として多量の地下水がくみ出されています。
行き過ぎた灌漑による土壌流出や、散布した地下水の蒸発による塩害、添加された化学肥料による地下水(飲料水)の汚染など、同方式による灌漑は多くの問題を抱えているのが現状で、近年ではこれらの問題によるコスト増を背景とした耕作放棄も増加しています。
