


ポイントは4つ。1つ目は側面の「斜めギザ」。通常、側面のギザは表裏面に対して垂直に刻まれることが多いが、500円玉は斜めにギザが入っている。貨幣をねじりながら金型から取り出すことで実現した特殊な技術で、大量生産型の貨幣に導入するのは世界で初めてという。
2つ目は「潜像」。「500」という数字の「0」の中を見てほしい。角度を変えると、「500円」という文字や「縦棒」が次々と浮かび上がる。光の入射角や反射角による明暗の差で像を描き出す仕組みだ。
残りの2つは「微細線」と「微細点」。文字部分の「日本国」「五百円」の周りに扇状に刻まれている微細な線模様が「微細線」。髪の毛よりも細い精巧さだ。
また桐(きり)の葉の中央部分に施されているのが「微細点」。目に見えないほどの微細な穴がいくつも刻まれている。こうした最先端技術を駆使することで偽造を防いでいる。
日本経済新聞より記事を抜粋