


そうした背景から「DAIKOKU」は海外の人にとって日本車の聖地となった。 外国人は見たところや話している言葉から国籍も年齢層も様々で女性のグループはいなかったものの、男女グループやカップルも多く女性の姿も目立つ。
そうした外国人は1台1台を熱心に眺めてカメラに収めたり、クルマの所有者に話しかけたりしている。テレビなどで報道されたような不法侵入や、障がい者用のスペースにクルマを停めるといった迷惑行為は見かけなかったが、どこのSA/PAでも味わえない不思議な空間になった。
そして夕闇が迫るとクルマの台数はさらに増え外国人の比率も高まってきた。コロナウイルスの鎮静化後に再び増えてきたインバウンドはSNSの隆盛でコロナ以前に比べ、観光地ではないところに人が集まるようになってきている。
このPAも、SNS時代の新たな日本の観光地の仲間入りをしている印象が強かった。 筆者(佐滝 剛弘 :城西国際大学教授)は、カリブ海に浮かぶキューバを訪れた際、アメリカのクラシックカーが何百台、何千台と現役で走っている姿を見て、胸が少し熱くなった記憶がよみがえった。
キューバでは、経済封鎖により古いクルマを修理しながら乗り続けざるを得なかったのだが、長い年月にわたり大切に乗り継がれてきたクルマが放つ独特のオーラのようなものが、大黒で見られるクルマに相通じるものを少し感じたからかもしれない。
Yahooニュースより記事を引用