

1951年創業。菓子製造業としては規模は小さかったものの1963年ひよ子にヒントを得た進物用菓子「名菓 ぽんぽこ」があたり急成長した。
1970年から80年代にかけて天地総子の歌う明るい歌に合わせて2頭身のたぬきが踊るスポットCMを大量に流して知名度を上げた。首都圏の駅ビルや百貨店を中心に販売網を展開。最盛期の昭和50年代は国鉄上野駅の売店だけで月4,000万円を売り上げ、500名を超す従業員がいた。
「ぽんぽこ」の他にも生菓子、サブレ、最中などを製造・販売し、社長が東京青年会議所の理事長を務めるなど地元の名士であった。しかし、アズキ相場や不動産への投資が失敗したことを主因として、1995年3月22日に2回目の手形不渡りを出して倒産した。
「ぽんぽこ」の売上げが鈍っていたわけではないことから1996年に同社の元専務が型を元に饅頭を生産。「ぽんぽこおやじ」の名で羽田空港・成田空港や東京駅地下街などで販売。
本社があった渋谷区幡ヶ谷の本社ビルは同社倒産後も長らく売却されず、2000年代に入ってからも首都高速4号新宿線から「ぽんぽこ」の看板が確認できた。現在はマンションに建て替えられている。