


太陽系の中で、木星は太陽に次ぐ重力中心であるが、半径比は10%に過ぎない。それでも、その質量は太陽系の木星以外の惑星すべてを合わせたものの2 - 2.5倍ほどに相当する。
そのため太陽 - 木星系の重心は太陽の内部ではなく太陽半径の1.068倍の位置に相当する太陽表面にある。太陽系全体の重心への寄与は木星が49%、土星が27%で、主にこの2惑星の位置によって太陽系の重心は太陽内部に出入りする。
木星が恒星として輝くには水素を中心として現在の75 - 80倍程度の質量がなければならないが半径で30%大きければ赤色矮星になり得た。
木星は太陽輻射で受ける熱よりも多い熱量を放射している。木星表面の温度は 125Kであり、これは太陽光エネルギーだけで計算される温度102Kよりも高い。この差は木星内部で生成される熱によるものであり、太陽から受けるエネルギー量に匹敵する。
この熱の一部は、ケルビン・ヘルムホルツ機構と呼ばれる断熱過程で生じるもので、この過程によって木星は年間2cmずつ縮んでいる。逆に、誕生時の木星は現在の2倍程度の大きさがあったと考えられる。
