

通称『散開コンサート』は演説台を思わせる上下する各ブース、YMO帝国の崩壊をイメージさせる舞台装置など、様々な演出を加えたショー/パフォーマンス的な要素が多いものだった。
YMOが"巨大モンスター"となり本人たちですらコントロール不可能な状況を打破するために、あえて選んだ方向が「歌謡曲」である。
『散開コンサートだから、ほとんどメンバーはノータッチで"今は自分たちでコントロールしているYMOじゃない"って気持が完全にあった』
『本当にシステマティックな、コントロールが完璧になされていて、演出も決まっていて、しかも初めてっていうぐらい自分達の演出じゃない』というコンサートだった。
舞台装置は妹尾河童が担当し、後にこのツアーのライブ映画「PRO-PAGANDA」の監督をした佐藤信が演出を手掛ける。反面、大げさなステージ・セットや仰々しいコスチュームも『わりと気軽にやってた』という。
YMOの遺産INDEXより記事を引用