

演奏ではテープが多用され、演奏もメロディーがテープ、バッキングやソロ的な部分が手弾きというように「レコードを忠実に再現しながらライブ的要素を盛り込む」手法が取られた。
『3人とも自分の世界で、手数少なくして楽にやりたい』という意識だったようだ。シンセ・サウンドも極端にエグイものはなく、淡々と演奏がこなされていった。
高橋は『歌なら歌に集中してみたい』ということで、大半の曲でドラムを叩かず、当時英国の人気ポップ・バンド「ABC」のドラマーであったデビット・パーマーがサポート・メンバーとして加わった。そのデジタル的なジャストなドラミングは驚異的だ。高橋のわずかに前ノリのドラムと比較するのも面白い。
ドラムはSIMMONSのSDS-5(サウンドはLINN DRUMとミックス)が使われ、シンバル以外の楽器はまったく生音がなく、全てライン・アウトから音が出されるという珍しいライブだった。
YMOの遺産INDEXより記事を引用