


絵師の描く順番としては、最初に下絵、次に下書き、墨描き、蝋描き、色塗りで終了です。ねぷた絵を描いた直後は、絵の水分が抜けないためにしばらく乾かしておきます。
ここで棟方志功先生の作品に触れておきます。彼の作品は唯一草書と分類されます。味わい深い芸術性の高い反面、ポピュラーではない描き方です。
弘前市立博物館には昭和46年に運行された棟方志功画伯の描いた貴重なねぷた絵が保存されています。版画には和紙を使ったねぷた絵が合いますが、なぜか一枚しか記録が残っていません。
現在ではねぷたに使う和紙は殆どナイロン入りの和紙です。多少の雨に耐えられる特性を持っています。戦前までは雨に弱く、破れやすい奉書紙が使われていました。
戦後はキャラコ布地の和紙が使われましたが、彩色に難があり照明もあまりよくありませんでした。昭和50年以降、現在の和紙を使っているそうです。和紙(素材はロンテックス)の大きさは95cm×60mのロール巻きなので、これを各町内会のねぷたの大きさに合わせて切ります。

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