


翠渓さんは、弘前のねぷたをあまり出していません。主に隣の平川市(旧平賀町)で出す大型のねぷた絵を描いています。旧平賀町は道路が広いので、比較的大型のねぷたも出せます。
ねぷた絵師の殆どは先に1/10の下絵を描き、更に十倍に拡大して描く方法をとっています(下絵画法)。失敗はありませんが、誤差の修正技術が必要な画法です。
これは竹森節堂先生が始めた画法で、楷書体とも真書法とも言われます。ねぷた絵を描く場所ですが、約24~30畳ほどの広さの場所で描いている方が多いです。
それに対して樽書き法は、下絵を描かずに巨大な和紙に向かって一気に描き進む画法です。これは石澤龍峡先生が始めた画法で、行書体とも言えます。
この画法の系譜は、三浦呑龍さん、高橋翔龍さん、八嶋龍仙さんが代表格です。中でも私は三浦呑龍さんの描いたねぷた絵が好きで、紹介する写真も半分が呑龍さんです。
以下の写真は約8時間後の絵です。筆が早い絵師では一週間に2~3枚のペースで仕上げていきます。

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