

今ではすっかり見なくなったハンバーガーやトースト、ポップコーンや瓶コーラの自販機もあり、1955(昭和30)年代から動いているという「ロッテ チウインガム」と書かれた自販機などは、団塊のジュニア世代のノスタルジーを刺激してくれる。
こうした多様なラインアップのなかでも、多くの人が集っていたのはうどんやそばの自販機だ。うどん、そばの自販機の隣にある『チャーシュー麺』(400円)もかなり気になった。
料金を入れるとガタゴトと機械音が鳴り響く。わくわくしながら25秒待つと、自販機の取り出し口にプラスティック製の丼に入ったうどんのお出ましだ。汁は丼を模したカップからあふれんばかりの大盤振る舞いで、すっきりとした汁に心身が温もる。
『ハムチーズトースト』と『コンビーフトースト』の2種類から選べるトーストサンド自販機には、「こんがり焼いて40秒 COFFEEといっしょにどうぞ」のキャッチコピーが付いていた。こんがり焼けたトーストサンドは普通においしい。
何度も通路を行き来して何を食べようか考えている人や、商品ができるまでのカウントダウンの数字を真剣に見守る人など、誰もが楽しそうな時間を過ごしている。レトロ自販機が余生を送るその場所は、人も童心に帰ることができる楽園だった。
Timeoutさんより記事を一部抜粋
