![根北線車内乗車券](https://stat.ameba.jp/user_images/20210615/20/megomegoco/d6/98/j/o0302064014957942343.jpg?caw=800)
元々は斜里駅(現:知床斜里駅) - 根室標津駅間(現・廃止路線)にあたる全長 57kmの計画路線でした。実際に開通したのは斜里町内の斜里駅 - 越川駅間の12.8 kmですが、このほか未成区間の建設も進められていたため、現在でも遺構が残ります。
根北線は全線で平坦区間が3%ほど、20‰以上の急勾配区間が16%ほどを占める路線で、気動車の速度は約32 km/h が限度で、斜里 - 越川間12.8 kmに24分をかけて運行していました。
斜里 - 標津間には網走と根室を結ぶ国道244号がすでに全通しており、1970年(昭和45年)当時斜里バスによるバス路線が5往復/日運転されていました。このバスは斜里 - 越川間を鉄道より若干遅い程度の27分で結び、利用人員は国鉄の2倍を数え今後の道路整備による時分短縮が見込まれました。また、沿線の自家用車保有台数は当時0.9台/戸と当時の全道平均(0.4台/戸)よりも高かったです。
加えて沿線人口は開通直後の1960年(昭和35年)の2300人から末期には1785人と2割強減少しており、延伸予定区間もほとんどが山岳地帯であり人口は稀薄でした。以上の事情から急速に旅客数が減少し、上記の通り1969年(昭和44年)の1日平均乗車人員は1960年(昭和35年)比70%の100人まで落ち込んだそうです。
![越川駅名標](https://stat.ameba.jp/user_images/20210615/20/megomegoco/2f/95/j/o0717046714957942341.jpg?caw=800)
![国鉄根北線時刻表](https://stat.ameba.jp/user_images/20210615/20/megomegoco/9f/27/j/o0600011514957942344.jpg?caw=800)