ケルゲレン諸島 1 | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

ケルゲレン諸島の位置八木宏樹(小樽商科大学生物学研究室)様の文献より

ケルゲレン諸島は、インド洋南縁部に位置する同名の主島と300余りの火山性小岩島群からなる。総面積はおよそ7000km²。南緯48~50度,東経68~70度で,地理的には南極大陸に連なる海台の上にある。1893年にフランスが領土とし,現在は1955年に編成されたフランス南方・南極領に含まれる。

氷河やフィヨルドを持ち,ペンギンなどの海鳥が生息する寒冷地である。また,島南部には活火山のロス山(1865m)がそびえている。海岸線は総延長1,350km,断崖絶壁が多い。1951年に南極観測基地を開設し,それ以後,フランス極地研(IPEV)および共同研究機関が,地球物理学的な研究を始め,現在では地質,海洋構造,気象,生命科学の研究が行われている。


ケルゲレン諸島の位置植物相は豊富ではなく,草質の顕花植物,コケ類,地衣類などに限られ樹木はないが,探検隊のビタミンC補給源として用いられたケルゲレンキャベツが有名である。壊血病の特効薬とされ珍重されたが、大航海時代に船底から出てきたネズミなど外来種の影響により、主島のケルゲレン島では食い尽くされてしまった。主島以外の小島に限り、ケルゲレンキャベツも現存する。

動物相は、オナガガモやペンギンなどの海鳥,セイウチ,アシカなどの海獣類がいる。また外来種として羊やトナカイが生息している。経済水域は583,000km²,チカ類を中心に魚類が豊富な海域で,トロール船が毎年60日間の操業を行っている。


ポルトー・フランセ基地1951年にはMorbihan湾の北岸海抜15mにポルトー・フランセ基地が設立され,常設の観測局として機能している。1997年の人口は64人。基地には居住用の施設,作業棟,観測棟など50棟以上の建物がある。約60人が冬季の観測に携わっており,南半球の夏季は100人以上の人間を受け入れることが可能。

ケルゲレンでの研究対象は、内陸部の地質学,鉱物学的研究が,海洋の分野では、海洋構造や海洋地質構造の研究が行われている。フランスのサンタ・チエンヌにあるジャン・モネ大学地質学研究室が地質構造,鉱物資源,地質年代規模でのケルゲレン島形成などの研究を行っている。

現在,ケルゲレンにおける研究は,フランス極地研(IPEV)および国立学術院(CNRS)やいくつかの大学がIPEVとの共同研究として,主として地球物理学的な研究を中心に,地質,海洋構造,気象,生命科学の研究が行われている。

ケルゲレン諸島
ケルゲレン諸島の衛星写真