木星と金星の同時掩蔽 | スチャラカでスーダラな日々

スチャラカでスーダラな日々

故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

1998年4月23日、木星と金星が月に隠された。日本では昼間の現象となるため観測は難しいが、場所によっては2つの惑星が同時に食となる珍しい現象が見られた。画像の設定は、アフリカ大陸の西海上。画角の設定は1度にした。

ここでは木星が接食となって半分が月齢26の月に隠されると同時に、金星が月の明縁に潜入する。
絶海の孤島であるアセンション島では、先に木星が隠されて50分後に金星が接食となって隠された。

木星金星
1998年4月23日午前5時24分

木星金星
1998年4月23日午前5時30分

木星金星
1998年4月23日午前6時00分

木星掩蔽木星と金星の同時掩蔽
この天文現象は、先だって当時発行されていた月刊天文に情報が記載されていました。でも遠方の大西洋上やアセンション島に掩蔽現象を見るだけのために遠征する資金も無かったので、月刊天文の記事だけに留めていました。

今ではステラナビゲーター6を使って、自分の好きな時に稀な天文現象をシュミレーション出来るのが机上観測としての楽しみとなりました。右や右下のアニメ画像は、それぞれの掩蔽を画角0.1度で強拡大してシュミレーションしたものです。

木星の背後にはアマルテアと言う衛星が隠れています。この星を表示すると画面が文字だらけになって見づらいので、アマルテアの表示だけ外しました。
金星掩蔽
掩蔽される惑星のDATA
木星
4:24 潜入~4:41 出現
光度:-2.1等 視直径:34.8"

金星
4:25 潜入~5:39 出現
光度:-4.2等 視直径:18.8"

GPS…セントヘレナ島の南西1000km沖海上
南緯22度25.8分 西経12度45.6分

この掩蔽では、午前5時を過ぎたあたりから天文薄明が始まっています。天文薄明とは第一薄明とも呼ばれ、太陽高度-12度~-18度。太陽からの光が完全になくなり、6等星が肉眼で見分けられるようになる明るさです。明け方前なので、これから暗い星が見づらくなっていく時間帯となります。