
…しかし楽しみは長く続かないものです。フィルターを掛けなければ撮れなかった写真が、フィルターを掛けてもボヤッとして形が分からないのです。これは一大事!フィルターを取っておそるおそる太陽を見たら、薄雲が天然のフィルターとなって肉眼でハッキリと見られました。目に異常が起こらないほど、雲が厚くなったのです!案の定、雲は厚くなり太陽の姿さえ見られなくなりました。その時、職場の同僚が言った「佐山さん、日食見に行かないで俺たちと一緒に仕事しましょうよ。」と言う言葉がフラッシュバックしてしまいました。

「keiさん、これ成功と言っていいんじゃないですか?もうすぐくっつきますよ。」「も~すぐ」「お~っとくっつく!」…「くっついた!!!」………「す~げぇ」
その時、我を忘れて叫ぶマサ様の声で環の瞬間が終了。この言葉に全ての想いがこもっているようでした。
私はと言うと、ビデオカメラ2台と一眼レフ2台の同時撮影に集中していて声すら出せる余裕も無かったのです(>_<) 何はともあれ、薄雲越しでも極細金環日食が肉眼で確認できて良かったと思います\(^o^)/
もちろん晴れていたら露出オーバーで撮影するとプロミネンスが映っていたのですが、贅沢は言いません。

その方向は我々二人が行くはずだったツアーの観測地がある場所です。平日5日間だけ休めるツアーと言うことで探した結果、パナマ西方で観測するツアーに不参加となり、こちらのツアーにしました。何が幸いするか分からないし、もし西方の観測地で曇られたらさぞかし残念無念な気持ちで一杯だったろうと思います。知り合いが数名西方の観測地に出かけていたので、なおさらです(T_T)
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