ピアノは弦をハンマーで叩くことで発音する鍵盤楽器の一種である。据え付けて用いる大型の楽器で、横に並んだ鍵を指で押すと、鍵に連動したハンマーが対応する弦を叩き、音が出る。音域が非常に広く、現代の標準的な楽器では88鍵を備える。名前の由来はイタリア語で「弱い音と強い音の出るチェンバロ」という意味の「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」(もしくはそれに類する表現)であり、徐々に省略され「ピアノ」と一般に呼ばれるようになる。
演奏目的として使われるのはもちろんのこと、音楽教育、作品研究、作曲などにも広く用いられている。クラシックオーケストラの持つ音域のほぼ全てを内包しているので、西洋音楽のほとんどの曲は、ピアノ曲に編曲して演奏することができるという特徴がある。実際、管弦楽を伴う声楽曲を、ピアノ伴奏で演奏できるようにしたもの(ヴォーカル・スコア)が出版されているし、作曲家の多くは、管弦楽作品やオペラを書くにあたって、ピアノ譜を作っておいてからそれをオーケストラにしている(オーケストレーション)。
汎用性の高い楽器であることから、ピアニストに限らず、他楽器奏者、声楽家、作曲家、指揮者、音楽教育者などにも、演奏技術の習得を求められることが多い。保育士試験、小学校教員採用試験などでも必要とされている。ここではJAZZピアノ界の第一人者、山中千尋の演奏をお聞き下さい。