
チェンバロ(独: Cembalo, 伊: Clavicembalo)は、鍵盤を用いて弦をプレクトラムで弾いて発音する楽器で、撥弦楽器(はつげんがっき)、または鍵盤楽器の一種に分類される。英語ではハープシコード(Harpsichord)、フランス語ではクラヴサン(Clavecin)という。
チェンバロはバロック音楽において幅広く用いられ、ピアノの発展とともに人気が衰えたが、現代音楽においても主に独特の音色のためにしばしば用いられている。
チェンバロは17、18世紀には人気の撥弦鍵盤楽器となり、独奏、合奏ともに多用された。しかし、18世紀後半古典派期には、よりダイナミックな音色の出せるピアノに徐々に人気を奪われ、19世紀にはオペラにおける通奏低音用の楽器として用いられる以外にはほとんど消え去ってしまった。
当時の楽器の現存数は多くなく、演奏できる状態のものは貴重なものとなっている。